駐輪違反したら、予想していなかったしっぺ返しをもらった話。
「駐輪違反はダメ」
誰しも頭ではわかっているルールですよね。
わかっちゃいるけど、「少しの時間止めるだけだから…」「みんなやってるから…」など、ついついやってしまってる人が多いはず。
ぼくも近くに駐輪スペースがない時なんかは、駐輪違反を犯してしまっていることが多々あります。
しかし、やはりルールを破ると、時に手痛いしっぺ返しを喰らうもの。今日はそんなお話です。
2年ほど前、知り合いの事務所に入り浸って作業していた時期がありまして、それはもう毎日のように通っていました。
その知り合いが入居していたオフィスビルは、駐輪場が建物内にあるんですよ。
なので、当然ながら物件に契約していない自転車を停めることは難しかったわけです。
そんな事情もあり、事務所に行った際はビルの前に自転車を駐輪することが日常となっていました。
できるだけ、ビルの出入り口や道路の邪魔にならないように停めていたとはいえ、これはれっきとしたルール違反。
それでも、とくに警告を受けることもなかったので、ビル前に駐輪することがもはや当たり前になっていました。
そんなある日、一緒に事務所へ通っていた後輩のMくんと、いつものように朝から夜遅くまで事務所で作業していたんですね。
2人とも自転車で通っていたので、ビルの前には2台の自転車が駐輪されている状態が1日中続いていたわけです。
作業を終えて、そろそろ帰ろうかと外に出て自転車に乗ろうとすると、Mくんが言うわけですよ。
「タイヤの空気が抜けてる」と。
事務所に来る途中、ガラスの破片でも踏んでタイヤがパンクでもしたんだろうと思ったんですが、違うんです。
よく見てみると、
空気を入れるところのキャップがない。
しかも両輪ともにキャップがありませんでした。
これはあきらかに人為的です。
自転車に「警告」的な紙などはありませんでしたが、これはどう考えても、駐輪違反している僕たちに対して、誰かがキャップを外したと考えるのが妥当でしょう。
もちろん駐輪違反していた側が圧倒的に罪深いですが、それにしたって重たすぎる罰に憤るMくん。
しかし、なぜか同じところに停めていた僕のチャリのキャップは無事で、空気もまったく抜けていませんでした。
罰を受けたMくんの自転車は、もともとバルブもゆるんでいたらしく、綺麗なまでに空気が抜けたタイヤに仕上がっています。
無論、運転などできるはずもなく自転車を押して帰るほかありません。
とはいえ、歩くとなると30〜40分はかかる道のりです。しかも作業終わりで腹も減っていたので、一刻も早く帰りたい。
晩飯に早くありつきたいという気持ちを察したのか、Mくんも「ぜんぜん気にしないので、先に帰ってください」と言ってくれます。
気遣いはありがたいものの、さすがに駐輪違反の罰を後輩であるMくん1人に背負わせるわけにはいきませんし、お互いの家も近かったので2人で自転車を押しながら夜のオフィス街を歩いて帰ることに。
帰り道では、「キャップ両方とも抜き取るなんてやりすぎやんけ!」と、自分たちの駐輪違反のことは完全に棚にあげて、文句を垂れながら歩いていました。
そんなこんなで歩いていた道中、近くに自転車屋がいくつかあることを、ふと思い出したんです。
空気を入れてバルブを閉めさえすれば、無事にタイヤも復活させられる。歩かずに済むじゃないかと。
まさに希望の光が差したような感覚でした。
しかし、店も閉まりだす時間帯となっていたので急がないといけません。
ここは、なぜかタイヤが無事だった僕が空気入れを探しに行くのが効率的です。
なので、勇ましく愛車にまたがり、「よし、先にチャリで行って、空気入れ置いてあるか見てくる!待ってろ!」と、力強い言葉とともにペダルを踏み込んだその刹那、
「カラカラカラカラ…」
なぜかペダルは空回りし、自転車が前に進みません。
「??????」
目の前で起きている状況を理解できないまま、自転車をよく見ると
あぁぁぁぁぁAAAAAAA!!!!チェーン外されとる!!!!!!!
そう。同じ罪を犯した僕だけ自転車が無事なわけなかったんです。
見事なまでに外されており、弛みに弛んだチェーンが物悲しく風に揺れていました。
はよ気づけよって話なんですが、なにせ後輩のキャップがなくなったことに意識が奪われていたせいで、チェーンのことなどアウトオブ眼中。
しかも自転車を漕ぐ前に、押して帰ることを決めていたので、チェーンが外れていることに気づけなかったんです。
結局、付近の自転車は軒並み営業終了しており、空気入れも見つけられぬままだったので、そのまま歩いて帰宅。
翌日、自宅近くの自転車屋さんで修理してもらったところ修理代金は2,000円でした。
チェーンが外されただけでなく、罰金刑みたいな仕打ちも受けたことから、やり場のない怒りが込み上げて来ましたが、元はといえば非があったのはこちらです。仕方ありません。
いやまあ仕方ないんですけども、だからといってチェーンがだるんだるんになるくらいに力一杯外すのもどうかと思うけども。
その日を境に駐輪違反しなくなったのは言うまでもありません。
みなさんも駐輪違反はやめましょう。
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