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27年前のアイデアメモから、映像制作技術の進化を考える

「こんなのあったよ」と妻から手渡されたのは、クリアファイルに入った、古く変色した紙の束。

僕の27年前の映画アイデアメモでした。

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妻の荷物になぜか紛れ込んだ結果、まるで古文書のようなそれが今頃になって発掘されたのです。

27年前。
それは、僕が映画を作ろうと思い立って行動を起こした年。

しかし今回、昔話がしたいのではありません。

そのアイデアメモには、「ストーリーのアイデア」と共に、「撮影方法のアイデア」も大量に描いてありました。

そこに、撮影や編集など様々な技術の進化を感じたのです。

大きく進化したこと

撮影方法のアイデアメモを見ていると、「今なら簡単なのになあ・・」と苦笑いしてしまう部分も多々ありました。

合成が簡単になった

当時は映像の合成に苦労していたのです。鏡で反射させたり、プラスチック板を重ねたりと、涙ぐましいメモの山。

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「今のビジネスマン、グリーンスクリーン持ってる人も多いよ」
と伝えたら、当時の僕は驚くでしょう。

情報の取り扱いが便利になった

文字情報もそうですが、画像情報を得る方法が本当に限られていました。
確かこれ、ビデオを一時停止しながらスケッチしたのを覚えています。

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例えば、オスカー像を小道具で作ったときも、「背中」の情報がなかったのです。

たいていのものが手に入るようになった

当時、何かと東急ハンズやユザワヤへ足繁く通っていました。

僕は演劇で小道具担当を長く務めました。
何でもかんでも作るしかなかったのです。

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しかし今は、100円ショップで、ほとんどの素材が手に入ります。
なんなら、素材ではなく、そのものズバリも安く買える。

カメラが小さくなった

これは大きいなあ。昭和のビデオカメラといえば、個人ユースでも、でかくてごつくて重かった。

当時、僕はこの大きなカメラを自転車とか物干し竿にくくり付けようとしていました。(実際にくくり付けて落としそうになったりしました)

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今はGoPROなどアクションカメラがあるし、スマートフォンも扱いやすい。

当時、空想していたことが現実になった

これは夢がありますね。当時のメモに描いた物が手元にあるんですから。

ワイヤーカメラ

ワイヤーを張ってカメラをぶら下げたら面白いんじゃないか。

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これは実現しました。

移動撮影

ジンバルがあるので、今は移動撮影に苦労なんて感じないのかもしれません。以前も記事にしましたが、僕は移動撮影で本当に苦労してきました。

『自分にぴったりのスマホ用ジンバルを選ぶ方法』
https://wepress.web-magazine.jp/2019/12/18/6306/

では果たして、映画は作りやすくなったのか?

昔がよかったなんて、ちっとも思いません。
今の方がものも豊かで、技術も素晴らしく、できることも増えました。

情報の入手・記録・共有も簡単です。
スマートフォンでその場で編集もできます。
月だろうが宇宙だろうが、フリー映像素材もすぐ見つかります。

じゃあ、映画は作りやすくなったのでしょうか。

僕のところに寄せられる映画制作の相談を見ると・・・あんまり変わった気がしないのです。

確かに、単なる情報収集的な相談は激減しました。
ググればいい。

しかし、機材の選択肢が増えたことによって、「どれがいいのか?」的な相談が増えました。
どの編集ソフトがいいですか?は、どのアプリがいいですか?に変わっただけ。
情報の共有が楽になったからといって、人をまとめるのが楽になったわけでもない。

今後の進化について思うこと

いくら技術が進化しようと、それを使う人間自体はそんなに急激には変わらないんじゃないか、と思うのです。

つまり、人の悩みはちっとも変わらないんじゃないか。
これまで長年変わらなかった部分は、今後も劇的に変わることはないんじゃないか。

これからも技術はどんどん進化していくでしょう。
それはとても楽しみ。

同時に、最新の技術だけに踊らされることなく、映像と向き合っていきたいなと思います。

27年前と現代、そして少し先の未来について。

壮大な時間の流れに想いを馳せながら、では、3時間後に納品の動画編集作業に戻ります。

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オリカワシュウイチ
映像クリエイター/絵コンテコーチ

初心者の映画制作をサポートする活動を全国で続ける。埼玉在住。
仲間ゼロ・カメラ1台から映画作りをスタートし『映画工房カルフのように( http://karufu.net/ )』を立ち上げ、セミナーやワークショップを通して、これまで1000人以上に映画作りをアドバイスする。スタローンに生で会ったことのある広島県人。著書に『事例で学ぶ1分間PR動画ラクラク作成ハンドブック』『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』(共にペンコム)がある。
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