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心配するより信頼する

子育てに、心配はつきものだ。
成長するにつれ、心配事はどんどん増えてくる。

小さい頃はただ元気に育ってくれればいいと思っていた。
大きくなっていくにつれ、本人の希望も出てくるし、初めての子どもは特にわからないことだらけで、親も戸惑ってしまうことになる。

共働きで、実家が遠く、頼る人もいなかったから、懸命に子育てをし
学校が長い休みになると、両方の実家に交互に預けて働いていた。
長男ゲンには結構寂しい思いをさせていたようで
「おうちに帰りたいなぁ」といつも言っていたと、両方の母から、最近になって聞いた。

小さい頃から一人で預けられていたし、小学生になったら、グループ旅に一人で参加させたりした。
「小さい子には旅をさせろ」みたいな感覚で、
ゲンの成長に良かれと思って、いろんな経験をさせていたのだ。

ゲンは何も言わなかったけれど、本当は寂しかったんだろうなぁと今思う。
知らない子たちと旅行する。
お世話してくれる大人はいるものの、全てが知らない人だらけの世界に飛び込む。
なかなかないチャレンジだ。

自分だったらできたかな、と考えるけれど、ゲンはやり遂げた。

そのチャレンジ魂は、結局、今のゲンを作っていると思う。
18才で大学に行って、ずっと一人で暮らし、就職し、素敵なお嫁さんを見つけ、家族を作っている。
泣き言も言わず、一人でずっと頑張っていた。

私は心配症を隠して、「心配するより信頼しよう」と決めた。
心配しても何もできないし、起きてもないことを心配してもしょうがない。
ふっと、不安がよぎる時、いつも「心配するより信頼する」と自分に言い聞かせていた。

ゲンが最良の伴侶を迎えて、ようやく、全く心配することがなくなった。
お嫁さんの登場で、本当に楽になった。

次男ショウは、兄のやらかしを観て、学習するので、ほとんど心配することがなかった。
世渡り上手なショウ。
親も2人目だから、勝手がわかるから、落ち着いているし。

最初の子は、親も全てが最初の経験で、心配だらけだったから
魔法の言葉「心配するより信頼する」で乗り切ることができた。

そして、絶えず
「お母さんは、ゲンを信頼しているからね」と言い続けた。
そして
「犯罪以外は何をしてもいいからね」とも言っていた。
ショウにもおんなじことを言い続けた。

信頼されていたら、悪いことはできないだろうことを想定済みで
子どもたちにあえて言っていたんだけど。

自由に伸び伸びさせながらも、しっかり釘を打っとく作戦
って感じかな。

そんな感じで、超心配性を克服していました。

新堂きりこ


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