装甲車に追われた赤シャツ、一般人に紛れ込んで退散
赤シャツにいきなり発砲されて大いにうろたえた陸軍、撃ち返すもほとんど前進できずに装甲車を要請。到着を待って再び前に進む。銃声が散発的に聞こえていたものの、装甲車が登場した途端に鳴り止んだ。遠くの方をうろちょろしていた赤シャツの姿もすっかり見えなくなっている。装甲車は赤シャツが火を付けた古タイヤを踏み潰して前進していたが、どれもほとんど燃え尽きていた。
赤シャツが封鎖していたディンデーン通りはラッチャダーピセークという大通りに交わる。ホテルやデパートが建ち並ぶ開発の進んだ一画だが、裏手は低所得者向けの住宅街がまだまだ残っていて、庶民的な雰囲気。その住宅街からいつしか住人が通りに出てきて、何やら兵士らにやじを飛ばしている。ラッチャダーピセーク通りから先は、未だ古タイヤが燃えているがほとんど封鎖されておらず、車が普通に走っている。赤シャツの姿はすっかり見えないが、走って逃げたとしてもさほど先に進めないはずだ。
「赤シャツの連中、住宅街に逃げ込みやがった」
と、兵士の1人が吐き捨てた。 装甲車がもう一両やってきて、一帯を制圧する。焼かれた古タイヤを消火、撤去して強制排除を終了した。実弾の撃ち合いはあったが、死者は出なかった。
愛犬を連れて強制排除を見に来た都民
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