自ら発射の催涙弾、投げ返されて警官負傷
赤シャツ退散の取材の後、首相府に移動する。首相府は日本でいう首相官邸。デモ隊が周辺に集結して警官隊も展開、バリケードを境に対峙していた。現場についたのは夕方前、警官隊が早い段階で催涙弾を発射しており、周辺には独特の匂いが漂っていた。
2012年11月24日の衝突で、人生初めて催涙ガスを吸って興奮状態だった日本の新聞社の特派員。このときの発射は10発足らずだったが、今回は百発単位の量がデモ隊に飛んできていた。それでも500人規模の死傷者が出た2008年の騒ぎには程遠い。
デモ隊も慣れたもので、2013年になると催涙弾を撃たれて逃げ回っているだけではなく、すぐさま拾って警官隊の方に投げ返すようになっていた。そもそも、催涙ガスの種類が以前と異なるらしい。2008年に使用された催涙弾は威力が大きく、プラスチックの容器ですぐに割れ、見ていると着弾前に空中で爆発することが多かった。死傷者が続発したことで警察は同種の催涙弾を全て破棄し、現在の種類に買い替えたという。金属製のボンベで着弾後にガスが吹き出すタイプ。中身のガスが無くなる前に、拾って投げ返すことができる。
警官隊から発射された催涙弾を投げ返すデモ隊の若者
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