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今度は赤シャツ、黄色を真似て反政府デモ

 2006年9月19日のクーデターで民政から軍政へ。反政府運動の主役は黄色から赤へと交代、パンタミットに代わって赤シャツが集会を繰り返すこととなった。赤といっても当時はまだ赤シャツ(反独裁民主戦線(UDD))という名称はなく、もちろん赤い服も着ていない。ただ単にタクシン支持者が集まって軍政を批判するだけだった。

 このころのタクシン派の集会は「みすぼらしい」の一言に尽きた。集会で配られる「弁当が貧弱」、集会を開いても「毎日続かない」。すなわち「参加しても儲からない」という評判が先に立ち、パンタミットの集会と比較して相当な見劣りは否めなかった。おまけに集会を本格化させたのが2007年半ば、ちょうど雨期が本格化する時期。集会を開けば雨、雨が降れば参加者はクモの子を散らすように去っていく。全くタイミングが悪いのだ。雨に降られながらがんばっても、その雄叫びは「タクシン闘え!」の繰り返し。メディアだって真剣に取材などしないのだ。 

赤いシャツを着ていなかったころのタクシン支持集会

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