見出し画像

タクシン派排除は目的ではなく手段

 2014年5月22日、21世紀に入って2度目のクーデターが発生する。前回の2006年9月19日のクーデターもあっけなかったが、さすがに戦車ぐらいは出てきた。今回はそれさえもなく、ただ単にテレビやラジオの放送局が国軍の管轄下に置かれ、民族高揚の歌が延々と流れるだけで、街中でクーデターを感じさせる動きはほとんど見られなかった。陸軍兵士の人数が多くなったかな、という程度。
「クーデターらしい記事を送ってこい!」
と、日本のデスクにどやされているであろう、バンコク在住の日本人記者がかわいそうに思える。

クーデターが起きたことを示すテレビ画面

ここから先は

1,190字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?