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渡泰以前の昔の写真を見返して思い出した人との出会い。
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記事一覧

似た雰囲気の避難民

 ロシア軍が侵攻したウクライナからの避難民の映像を観ていると、90年代に取材した旧ユーゴ内…

MasayukiSaito
1年前
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モスタルに手紙は届かない

 旧ユーゴ内戦を舞台にした「ヴコヴァルに手紙は届かない」という有名な映画があり、以前それ…

MasayukiSaito
5年前
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出兵の列車を待つ兵士

 戦時下のクロアチアで、出兵の列車を待つ兵士の1団を見かけた。首都オシエクの中央駅から列…

MasayukiSaito
6年前
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「用事」を思い出し、前線を歩いて渡ろうとしたハンガリー人

 クロアチア・ザグレブに戻る国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の輸送機に乗るためには当然…

MasayukiSaito
6年前
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戦闘の合間の子どもたち

 ボスニア勢とセルビア勢の間で停戦が結ばれたようで、戦闘が突然止んだ。戦闘激化で見合わせ…

MasayukiSaito
6年前
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サラエヴォに手紙は届かない

 サラエヴォに着いた翌日から戦闘が激しくなり、その日だったろうかその翌日だったろうか、国…

MasayukiSaito
6年前
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国連防護軍の将校たち-2

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のロシア軍機がサラエヴォ空港に着き、パイロットに別れを告げて機を下りる。小さな空港で、ターミナルもたかだか2階建ての雑居ビルの雰囲気だった。  エプロンを歩いていると、行く手に仁王立ちする兵士が見える。呼び止められるな、と思った。案の定、近づくと怒りの表情が見て取れ、「こっちに来い」と命令された。腕にはデンマークの国旗。今度の相手はデンマーク人将校だ。 「どうやって機に乗った」。 と、頭ごなしに尋問。かくかくしかじか、カナダ人将校

国連防護軍の将校たち-1

 「サラエヴォに行こう」。 クロアチアの首都ザグレブにぶらりとやって来た、自称フォトグラ…

MasayukiSaito
6年前
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防空シェルターの少女-2

 「質問があるんだけど……」という思わせぶりな突然のメッセージ。プロフィール写真はロシア…

MasayukiSaito
6年前
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防空シェルターの少女-1

 セルビアとの国境に近いオシエクという町の取材では、防空シェルターに寝泊まりしていた。激…

MasayukiSaito
6年前
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自分 さらにその後-2

 取材には取材申請が必要となる。たいした騒ぎでなければ現場に好き勝手に入っていけるし、周…

MasayukiSaito
6年前
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自分 さらにその後-1

 「3年が一つの区切り。それ以上、外国にいるようだったら、ずっといることになる」。  日…

MasayukiSaito
6年前
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父親がやって来て怒られると思ったら……

 パリのポンピドゥー・センター前で、薬物乱用防止を訴えるビラを配っていた女の子がいた。写…

MasayukiSaito
6年前
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人の墓の上に平気で座っていたフランスの若者たち

 パリに住んでいたころ、セルジュ・ゲンスブールが死んだ。モンパルナス墓地に埋められるというニュースを聞いて埋葬の日に訪れてみたら、若者のファンが大勢詰めかけていた。  ファンのみんなはセルジュの墓石に花を添えたり、ラジカセで彼の音楽を流したり、取材にやってきたメディアのインタビューに答えたりしていたが、ほかにすることはない。何百人というファンが集まってきているので、1人がセルジュの墓石の前に長々といられるものでもなく、しかしすぐに帰りたくもないので、おのずと他人の墓石の前を