なぜ今若者に「2000年代のファッション」がきてるのか考えてみた

2022年11月7日 20:15

こんにちは、newpeaceのインターンの、田中理那です。私は大学4年生で現在都内の大学在籍中ですが、私の周りでもZ世代を中心に流行っている、2000年代のファッション、"y2k"について今日は考えたいと思います。

y2kってなに？

y2kとは、「Year2000」を指し(k＝1000を表す)、2000年代に流行ったファッションやアイテムのことを意味します。y2kという言葉は、若者の中でもひとつのファッションのカテゴリーを表す言葉として流行しており、Instagramで#y2kというタグが付いた投稿は396万件にものぼります。投稿者は世界各地におり、アジア圏だけでなく世界全体の若者の関心を集めていることが分かります。

2000年代に流行りといえば、安室奈美恵さんや濱崎あゆみさんなどの人気歌手や、篠原ともえさんなどのタレントなどが人気を博した時代でした。また、ギャルやコギャルなどの言葉が浸透し、原宿や渋谷が流行の先端となりeggをはじめとする多くのギャル系ファッション雑誌が生まれました。
ちょうどこの時期は、今y2kの流行の当事者であるZ世代が生まれた時期にあたります。(かくいう私も2000年生まれでZ世代のど真ん中です。）

2000年代のファッションアイテムと言えば、以下のアイテムが代表的なものでしょう。

・ローライズのデニム(いわゆる腰ばきのデニム)
・アームカバー
・厚底スニーカー
・おなかの見えるクロップド丈のトップス(ミニT)
・ルーズソックス
・ミニスカート

これらのアイテムが、今若者の中でリバイバルされています。特徴としては、柄物やビビットカラーが多かったりとカジュアルでカラフルなアイテムが多い印象です。また、モテを意識するを狙う肌の露出ではなく、「ヘルシーな肌見せ」と言われるような露出が意識されるアイテムが多いのが特徴です。

なんで今y2k？

y2kが今大きな流行を見せている一つの要因はkpopアイドルにあると言えるでしょう。近年世界の若者の流行を動かすKpop市場ですが、その中でもKpopアイドルの衣装や私服はアジア圏を中心とした若者のファッションに大きく影響を与えています。そんなKpopアイドルの衣装でも最近y2kに分類されるようなファッションが目立ってきました。以下の画像は世界的に有名な女性kpopアイドルグループTWICEの最新曲の衣装ですが、クロップド丈のトップスやミニスカート、ルーズソックスなどのアイテムが見受けられます。

もう一つの要因は、ギャルマインドが支持を得ていることにあるように思います。
ギャルという言葉は若者にとって敷居が高いように感じやすくても、「ギャルマインド」という言葉が浸透したことによって、敷居が高かったギャルという存在が、「気持ちだけでもギャルでいていいんだ」と思わせてくれるようになり身近な存在となったように思います。

Z世代の一部は新型コロナウイルスが蔓延した時期に10代後半や20代前半であり、高校生から大学生にかけて大きく影響を受けた世代です。修学旅行がなくなったり大学でサークルができなかったりと、多感な時期に自分達に降りかかってくる理不尽な出来事に直面した世代とも言い換えられるでしょう。そんな出来事にどう理屈をつけても納得ができず、でも誰を責められることではないのも痛いほど理解しているのではないかと、いち当事者として思います。
でも、ネガティブになっていたくない。そんな中でも自分たちなりの青春を送りたいし、出来るだけポジティブに、軽やかに、自分らしく生きていきたい。
そんな考え方がギャルマインドという言葉に表され大きく支持を得たのではないかと思います。
若者から大きな支持を集めるKemioさんや、仲里依紗さんもギャルマインドを発信しているタレントです。一時期は休刊に追い込まれたギャル雑誌が復刊したり、ギャルピースが流行ったりと、ギャルが憧れの対象となっていると言えるでしょう。

若者から見たy2k

y2kは2000年代ファッションのリバイバル、という部分が取り上げられがちですが、個人的な印象だと当事者から見た印象はまた違うように思います。
実際に世の中では「平成レトロ」や「リバイバル」などの言葉が流行りつつも、そのような何かを懐かしむノスタルジック的な意味合いとは違い、新しい一つのイケてるファッションのカテゴリーとして若者に受け入れられているように思います。
実際周りでも、y2kのファッションが好きだけれど、そもそもy2kが何の略かは知らない友達もいたりと、「ギャルマインドを表す服」という印象はあっても「2000年のリバイバル」という印象は持っている人は多くない印象でした。

ファッションの流行は、若者がこの世界でどう生きたいのかを表すと言っても過言ではないように思います。y2kファッションをリバイバルとして捉えるだけではなく、ポジティブにカラフルに、ギャルマインドを持って生きようとする若者の意志だと捉えると、よりZ世代を立体的に捉えることができるように思いました。

こういう現象の根っこにある若者のインサイトを捉え、コミュニケーションしていくことで、企業やブランドはもっと共感を持って受け入れられるはずです。新しい市場の多くは、若い女性のライフスタイルから生まれていく傾向にあるので、そういう新規事業やマーケティングに取り組んでいる方はぜひお気軽にお問合せください。

私たちnewpeace は、マーケティングやブランディングにおいて、ビジョンを軸に様々なパートナー企業、行政の皆さんと、プロジェクトに取り組んでいます。ブランドの戦略から表現まで、もし悩まれているようでしたら、お気軽にご相談ください！
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