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どうしても仕事が楽しめない新入社員の皆さんへ

こんにちは。渡部です。
気づけば8月。4月から新入社員の皆さんにとっては、入社して4か月以上が経とうとしています。
リモートで会社の人と会えなかったり、
満員電車に揺られたり、
やりたいと思っていた仕事が思いの外難しくてうまくいかなかったり、
そもそもやりたかった仕事ができなかったり…。
思い描いていた理想と現実のギャップに出会って、
楽しくない日々を過ごしている新入社員の方もいるかもしれません。
どうしても仕事を楽しめない新入社員の皆さんに、
楽しめない時期に大事にする2つの考え方をお伝えします。

楽しめない3つの要素

新人が楽しめない要素は大きくまとめると以下の3つです。

  • うまくできない

  • やりたいことをやらせてもらえない

  • そもそもなぜその仕事を自分がしなければならないのか納得できない

それぞれを解決する(かもしれない)3つの考え方をお伝えします。

できたこととできなかったことは2:1にして小さく少しずつ進む

うまくできないから楽しくない。
初めて取り組む仕事に対して、なかなかうまく進められない、先輩・上司からは成果を出せないことに対してFBをもらい、できないことの方が多く見える。
学生時代の成功体験を糧に入社し、なんとかうまくできるはず、と思って取り組んでみても、実力が圧倒的に上の先輩を見て、へこむ。
そんな状況で、自己肯定感は下がる一方。
課題は山積みで、何から解決すればいいのかわからなくなり、八方塞がりに。
そんな状況の新人は多くいらっしゃると思います。
人間は情報過多を目の前にすると動けなくなります。
メニュー表の品数が多すぎると、選ぶのに時間がかかりますよね。
その中で「おすすめ」欄を選びがちなのは、人間の本質です。
自分の課題に対しても同じです。
特に新人の頃は、課題が多すぎます。
当たり前です。何もかも初めてで、経験もほぼないのですから、
できないことだらけな自分に出会い、楽しめなくなります。
そういう時には、思い切って、一つ一つの仕事に対して、できたこととできなかったことを2:1で書き出しましょう。
できたことは、どんなに小さいステップでも大丈夫です。
とにかく、これはできた、と思ったものを2個書き出します。
そして、できなかったことは、とりあえず次はできたことに変えたいものを1つだけ書き出します。
新人にとって、できないことを書き出すのは簡単です。
膨大な選択肢があるメニュー表を無心で模写するのと同じです。
一方で、たくさんの課題を一気に解決するのはほぼ無理です。
模写したメニューを同時に調理するようなものですから、考えるだけで楽しくないですね。

大事なのは、自分が次は改善したいと思うものを1つに絞って選ぶということです。
自分で自分のおすすめ課題を見つけて選ぶ。
そして、それも1つに絞る。
1つだからできるって思えます。
そして、それをできたことに変えることで、次に進めます。
こうしてできたことを増やし、できなかったことを1つずつ減らしていきましょう。
こうすることで、仕事に取り組む度に、前に進んでいる感覚を持つことができ、自己効力感につながります。
2:1でできたこととできないことを書き出すことが、できないことがたくさん見える新人時代を楽しむ一つの考え方です。

これをFBを受けるときも、応用していきましょう。
先輩上司は、成長支援のために、できてほしいことを伝えてくれますが、それも1つとは限りません。
そんな時も自分で1つに絞ることが大事です。
5つ言われるできてほしい点を、5つとも真に受けると大変です。
優先順位をつけ、すぐに改善したい1つを選んでおきましょう。
優先順位がわからない場合は、先輩上司に1つに絞ってもらいましょう。
そして、次にその1つだけはもう言われないようにして、5つ言われてどれも中途半端に改善していくよりも、とにかく1つずつ着実に進むほうが大事です。

仕事の要素分解をして理想と現実をつなぎ合わせる

やりたいことをやらせてもらえない。
なぜ自分がその仕事をしなければならないのか納得できない。
何かしらその会社に自分のやりたいことが見えて、入ったものの、最初からそれは任せてもらえなかったり、
できる範囲が狭いために、わざわざ自分がやる必要がないと感じる仕事を任せられたりして、楽しくない。
そんな人もいらっしゃるかと思います。

そんな時は、とにかく自分の理想と現実を分解してつなぎ合わせましょう。
「分解」って何ってなるかもしれませんが、
割と簡単です。
やりたいことの要素や自分が意味があると感じる仕事に必要な要素、
自分が今任せられている仕事で得られる要素をとにかく洗い出すのです。
例えば、営業を任せられているが、マーケティングをしたい人の場合で考えてみましょう。
営業で得られる要素は、以下のように書き出せます。

  • 相手のニーズをとらえる力

  • 相手の意見を引き出す力

  • 相手が欲しいと思うようなトーク力

  • 数値を追う胆力

  • 目標達成までの計画力

一方でマーケティングでは、以下のような力が求められます。

  • 市場のニーズをとらえる力

  • ペルソナ設計力

  • 消費者行動の想像力

  • ニーズをとらえた商品設計力

  • 市場データの分析力

ここでいくと、営業に求められる相手のニーズをとらえる力は、マーケティングに求められる市場ニーズをとらえる力と直結するように見えますし、
他の力においても、営業とマーケティングでつなげられそうです。
これは、どんな仕事においても同じで、
結局、めぐりめぐって、どこかにつながります。
ですが、新人にとってこのつながりを見つけることはそんなに簡単ではありません。
なぜなら、新人は経験が少ないため、その仕事にどんな意味があるのかを適切に見出すことができないからです。

そんな時にこそ上司先輩を頼りましょう。
上司、先輩はたくさんの経験を積んできており、どの仕事がどんな風に他の仕事に結びつくのか、肌身で実感しています。
「今のこの仕事が、自分のやりたい仕事にどんな風に結びついていますか?」
の問に、おそらく、上司、先輩は答えてくれると思います。
自分で答えが出せないときに、経験者を頼ってみるのもいいかもしれませんね。

新人が仕事を楽しむために

新人が忘れがちな前提ですが、
新人は、何にもできないところから始まっています。
学生時代の成功体験をいかに多く持っていたとしても、ビジネスの世界では通用しないことのほうが多いです。
一方で、学生時代の成功体験を積むまでに、簡単か困難だったかは別に、
自分の中で新しい何かを積み上げてきたからこそ成功につながっていたはずです。
受験に成功した人は、毎日勉強を重ねて、少しずつ知識を増やしてきたはずです。
何も積まずに、成功できた人はいません。
「功(努力や経験)を成す」から「成功」です。
新人が成功体験を積むためには、功を積む意識が大切です。
そして、もう一つ。積むべき功は、意外と多いということです。
受験勉強に励んだ1年間が、合格につながったととらえてしまうことが多いですが、
実は、合格につながった知識は、高校最後の1年間ではなく、そして高校の3年間でもなく、義務教育として勉強を始めた小学校からつながっているんじゃないかなと思います。
何事も小さな一歩の積み重ねでできているので、
2:1の原則で、毎日少しずつ、積み重ねていくと、
進んでいる感覚が生まれて、新人の何もできないと思いこみがちな期間も
楽しめるのではないかなと思います。


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