東大 新月お茶の会

東京大学の総合文芸サークル、新月お茶の会公式noteです。ミステリ、SF、ファンタジーなどエンタメ小説を読んだり書いたり。

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    マガジン

    • MICRO BLACK HOLE

      新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。

    • BLACK HOLE:NOVEL

      新作小説レビュー。姉妹企画「BLACK HOLE:VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

    • BLACK HOLE:VIDEO

      新作映像作品レビュー。映画、アニメなど。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」とともに、毎月28日ごろ更新。

    • BLACK HOLE : EXTRA

      新作コンテンツレビュー。ゲーム、漫画などサブカルコンテンツ全般を扱います。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」「VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

    • 50音レビュー

      東大新月お茶の会のメンバーが、あいうえお五十音になぞらえて、ミステリー、SF小説を中心におすすめの作品を紹介します。毎週金曜更新予定。

    最近の記事

    『大天使はミモザの香り』 高野史緒 著(講談社文庫)

    新歓期特別更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー  オーケストラ……その単語の持つ美麗な響きに、多くの人は尻込みしてしまうことだろう。音だけでなく空間そのものが芸術を成し、我々は外からそれを享受する。観客席からの手拍子や歓声に彩られるポップスのライブとは構造の違う孤高が、オーケストラの演奏者には備わっている。  本作における主人公、音羽光子もその一翼を担う存在だ。しかし、その目を通して語られる世界は、「アラフォー地味美人」のそれである。彼女の目は我々読者と同じ目線で

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      • 『とうもろこし倉の幽霊』 R.A.ラファティ 著(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

        新歓期特別更新/ BLACK HOLE:新作小説レビューとうもろこし倉の幽霊   前提として、すべての作品が冗談である。理論を突き詰めたハード SF や、異世界なりに精緻を極めたファンタジーのようなものをここに期待してはいけない。あるのは突飛なアイデアと戯画的な登場人物、そして現実性の不確かな展開だけだ。ボルヘスの幻想性とヴォネガットのユーモアに似ているが、そのどちらでもない。文体の軽さと重さも幅広い。  かといって意味不明なごた混ぜを見せられるというのとはわけがちがう。真

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        • MICRO BLACK HOLE 2022年02月

          新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。敬称略。 <国内文芸>『姫騎士様のヒモ』白金透(電撃文庫)  主人公の職業はヒモ。姫騎士の家に居候し金をたかり、挙句その金で酒屋と娼館に入り浸る筋金入りのロクでなし。図体ばかりデカいくせにゴブリン一匹殺せないほどの非力で、周りからは姫騎士を狂わせる役立たずのクズだと蔑まれている。……無論

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          • 『未踏の蒼穹』ジェイムズ・P・ホーガン 著(東京創元社)

            毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2022年02月  高度に発達した科学技術を擁する金星文明は、文明が大いに繁栄しながらも何故か死滅した惑星、地球の探査を進めていた。金星人とテラ人は生物学的に酷似した性質をもっているものの、まったく異なる体系のもとで科学や政治社会を営んでいたとみられ、両者の関係や、テラの滅亡原因に学者たちの関心が集まっていた。そんなさなか、テラの衛星、月のファーサイドで、謎の施設が発見される。そこには、天体力学を重力だけで捉えていたテラ人

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          • MICRO BLACK HOLE

            • 4本

            新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。

          • BLACK HOLE:NOVEL

            • 19本

            新作小説レビュー。姉妹企画「BLACK HOLE:VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • BLACK HOLE:VIDEO

            • 5本

            新作映像作品レビュー。映画、アニメなど。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • BLACK HOLE : EXTRA

            • 4本

            新作コンテンツレビュー。ゲーム、漫画などサブカルコンテンツ全般を扱います。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」「VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • 50音レビュー

            • 46本

            東大新月お茶の会のメンバーが、あいうえお五十音になぞらえて、ミステリー、SF小説を中心におすすめの作品を紹介します。毎週金曜更新予定。

          • 復刊希望!ノベルス作品レビュー

            • 21本

            かつては珍しくもなかった新書判の小説たち。今ではすっかり見かけなくなったそれらの作品の中から、改めて世に問いたい小説を紹介します。(完結済)

          • 英国新旧本格七番勝負

            • 9本

            本格ミステリの本場、イギリス。黄金期を代表する伝説の探偵たちと現代にあらわれた本格ミステリ小説が激突する!7つの対戦を通じ、英国本格ミステリシーンの未来を占う。(毎週連載、全7回予定)

          • 新月お茶の会-news

            • 1本

            新月お茶の会の活動報告、近況、イベントなど。

          • MICRO BLACK HOLE

            • 4本

            新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。

          • BLACK HOLE:NOVEL

            • 19本

            新作小説レビュー。姉妹企画「BLACK HOLE:VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • BLACK HOLE:VIDEO

            • 5本

            新作映像作品レビュー。映画、アニメなど。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • BLACK HOLE : EXTRA

            • 4本

            新作コンテンツレビュー。ゲーム、漫画などサブカルコンテンツ全般を扱います。姉妹企画「BLACK HOLE:NOVEL」「VIDEO」とともに、毎月28日ごろ更新。

          • 50音レビュー

            • 46本

            東大新月お茶の会のメンバーが、あいうえお五十音になぞらえて、ミステリー、SF小説を中心におすすめの作品を紹介します。毎週金曜更新予定。

          • 復刊希望!ノベルス作品レビュー

            • 21本

            かつては珍しくもなかった新書判の小説たち。今ではすっかり見かけなくなったそれらの作品の中から、改めて世に問いたい小説を紹介します。(完結済)

          • 英国新旧本格七番勝負

            • 9本

            本格ミステリの本場、イギリス。黄金期を代表する伝説の探偵たちと現代にあらわれた本格ミステリ小説が激突する!7つの対戦を通じ、英国本格ミステリシーンの未来を占う。(毎週連載、全7回予定)

          • 新月お茶の会-news

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            • 『サバイバー〔新版〕』チャック・パラニューク 著(早川書房)

              毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2022年02月  主人公は集団自殺により壊滅したカルト教団の生き残りで、ハウスクリーニングで生計を立てている。定められたスケジュールどおりに働くだけの鬱屈とした生活は、未来を予言する謎の女・ファーティリティと出会ったときから変わりはじめた。他の元信者たちが次々に不審死を遂げる事件の背後にちらつく、死んだはずの兄の影。ついに最後の生き残りとなった主人公を使ったビジネスを以前から計画していたというエージェント。ファーティリテ

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              • 『悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-』

                月末更新/BLACK HOLE:新作映像作品レビュー 2022年02月 テキサスのゴーストタウンを再生しようとする若者たち。しかしそこには人皮のマスクをつけた殺人鬼レザーフェイスが潜んでいた……。血の惨劇が、再び幕を開ける。  初代『悪魔のいけにえ』の惨劇から五十年。現実と同じだけの時間が流れたテキサスが本作の舞台である。テキサスで最も有名な未解決事件の発生以来、人皮マスクの殺人鬼レザーフェイスは忽然と姿を消し、唯一の生存者サリー・ハーディスティは復讐のために人生を捧げて

                • 『怪異猟奇ミステリー全史』風間賢二 著(新潮選書)

                  毎月更新 / BLACK HOLE:新作コンテンツレビュー 2022年02月  ミステリーの文学史というのは大概良くも悪くもマニアックなもので、大概「本格中心史観」とでも呼べそうな、ある種定式化されたストーリーに落ち着いてしまいがちだ。平凡な人々の動機や人間関係の謎を追及する「社会派」のブームが退潮し、「リアリズム」にこだわらず不可解な謎と論理的解決を重視する「新本格」が覇権を得た(とされる)以降、現代のミステリー文学史は、そうした趨勢を反映するあまり、その「起源」を忘却して

                  • MICRO BLACK HOLE 2022年01月

                    新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。敬称略。 <国内文芸>『捜査線上の夕映え』有栖川有栖(文藝春秋)  待ちわびていた<作家アリス>シリーズの新作である。本作はコロナ禍を舞台にした作品であり、この状況にあらがう火村たちの様子なども描かれる。本格ミステリとしては少しおちゃらけた部分もあるが、しかしこの小説はべらぼうに面白い。

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                    • 『スター・シェイカー』人間六度 著(早川書房)

                      毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2022年01月  第9回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。<テレポータリゼーション>が進んだ近未来、トラウマのためにテレポート能力を失った主人公の青年は、犯罪組織から逃げ出した少女と出会う。少女の秘密を知ってしまい共に追われる身となった主人公は、逃避行を続けるなかで超常的なテレポート能力者として覚醒し、テレポート社会、さらには宇宙全体の命運をもかけた戦いに身を投じていく。  瞬間移動SFと銘打たれた本作では、何もかもが

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                      • 『愚かな薔薇』恩田陸 著(徳間書店)

                        毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2022年01月  賢いバラは散り際をこころえている。美しさを失ったときバラは散る。だけど、愚かなバラはいつまでも咲き続ける。呆けたように、いつまでもいつまでも真っ赤なままで-  舞台は近畿地方の田舎町、磐座。季節は里バラの咲く、夏。町の駅舎に一四才の少女が降り立つ。磐座の町には一〇〇〇年前からつづく奇妙な夏祭りがあり、その最中に日本中から選抜された二〇人の少年少女たちが山寺でキャンプをするのだ。キャンプの間、彼女たちの

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                        • 『残月記』小田雅久仁 著(双葉社)

                          毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2022年01月  月が想像力をかき立て、また新たな傑物を生み出した。 『残月記』は現代ディストピア風に変奏された(広義の)人狼小説である。  本作は月をテーマにした三編からなる中短編集だ。それぞれ七〇ページ弱の短編「そして月が振り返る」「月景石」と、二〇〇ページ超の表題作「残月記」からなる。  表題作の舞台は近未来の日本。西日本大震災にともなう非常事態宣言を皮切りに、独裁政権が国中を支配している。この世界には、有史

                          • 『プラヴダ戦記』吉田創 著(KADOKAWA)

                            毎月更新 / BLACK HOLE:新作コンテンツレビュー 2022年01月  絶対王者・黒森峰の10連覇を阻止したプラウダ高校の優勝の正統性には賛否両論があった。黒森峰副隊長・西住みほが水没した戦車のチームメイトを救助している最中の隙を突き、プラウダ車輌が黒森峰フラッグ車を狙い撃ちしたためだ。  汚れた王者、勝利の簒奪者と罵る者すらいた。  だがそんな非難にもプラウダ高校現隊長「地吹雪のカチューシャ」は小揺るぎもしない。  小さな体に秘めた不動の精神。その強さを支えるものと

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                            • 『異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 嗜虐の拷問官』久住四季 著(メディアワークス文庫)

                              毎月更新 / BLACK HOLE:新作小説レビュー 2021年12月  人気シリーズの3作目。どんなことにも動じないことから、‘雪女‘と渾名される新米刑事、氷膳莉花。そして、天才的な学者でありながら、数々の犯罪を計画した凶悪犯であり、現在は死刑囚として収監されている阿良谷静。この二人が、世間を震撼させる猟奇殺人鬼を追うシリーズである。一作目は臓器を抜き取る犯人を追い、二作目は顔の皮を剥ぐ犯人と対峙し、今作は対象に拷問を加えてから殺害する猟奇殺人犯、『拷問官』を追うというス

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                              • MICRO BLACK HOLE 2021年12月

                                新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。敬称略。 <国内文芸> 『7.5グラムの奇跡』砥上裕將(講談社) 『線は僕を描く』でデビューし、その瑞々しくも胸に打つ青春小説で本屋大賞にもノミネートされた砥上裕將による連作短編集。今回の舞台は眼科だ。視能訓練士として勤める主人公野宮が、色々な患者や症例と出会い、治療を通して患者たちが抱

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                                • MICRO BLACK HOLE 2021年11月

                                  新作を熱く語るBLACK HOLEと並行して、面白かった新作を広く紹介していきます。小説に限らず、映画やマンガ、アニメなど、更新月含め二ヶ月間で発表された新作を手広くレビュー。毎月末更新。敬称略。 <国内文芸>『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬(早川書房)  前評判に負けず、圧巻だった。多くの読者がそうであっただろうように、私も場面を鮮明に想起させる堂々とした書きっぷりに支えられた、あの入りから一気に引き込まれた口だ。セラフィマという少女が大人になるために、実際にあった独ソ

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                                  • 秋のスラッシャー映画特集「キャンディマン」「ハロウィン KILLS」「マリグナント 狂暴な悪夢」

                                    月末更新/BLACK HOLE:新作映像作品レビュー 2021年11月同一ジャンルの新作映画がやたら目につく時期というのがあるが自分にとってはこの一ヶ月がまさにそうだった。そのジャンルとはずばりスラッシャー映画である。十月中旬からの一ヶ月間で立て続けに三本もの新作が封切された。その全てが異なるコンセプトを持ちつついずれも大傑作とあれば、もうまとめて紹介するしかないだろう。ホラー映画ファンも今まで見たことなかった人も、この記事をきっかけにいずれかの作品を見に行ってくれれば幸甚で

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