縁について

一通の女性からの手紙
8年前の講演会が結びつけた縁

 すこし大げさかもしれないが、人生というのは人と人との「縁」で成り立っているように思う。最近こんなことがあった。郡司さんという大田原市在住の女性(といっても私と特別の関係があるわけではない)から頂戴した手紙の中に印に関する記述がありその道に詳しそうだったので、わが家に残るめぼしい印を数枚の和紙に押して彼女に送った。その過程を通して、私は「縁」の不思議に思い至ったのである。

ここから先は

2,171字
この記事のみ ¥ 200