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転職について

嫌いではなかった映画の仕事
給料の安さと、事業の将来性に不安

 私は大学を卒業して映画会社に就職したが、2年少々で退社して東京に新しく開局したテレビ局に転職し、定年まで41年の長きにわたり勤続を全うした。新入社員が就職数年で転職を考えるのはいつの時代も変わらぬものらしいが、私も例に漏れなかった。映画会社には監督、脚本家、プロデューサーの道が選択できる芸術職として入社したが、いま考えると才能のなさが私を転職に向わせたのかもしれない。芸術職志望者は多士済々だった。

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