年度替わりの関心事は実質賃金の行方 最低賃金5.2%引き上げもストライキの嵐

値段が上がるかどうかより
上昇率がどうなるかが問題

 オーストラリアの会計年度は、毎年7月1日にスタートし、翌年6月30日に終了する。学校年度は暦年通り、1月下旬(州によっては2月)に始まり、12月に終わるのに、どうしてなのだろうか?

 国際通貨基金(IMF)によると、加盟国の7割が、暦年を会計年度としているという。オーストラリアも、建国前には暦年と会計年度が一致していた時代があったようだが、南半球ゆえの事情により定着しなかった。何しろクリスマスから新年は、夏真っ盛り。誰もがその前後に有休をくっつけて長期休暇を取りたがるホリデーシーズンで、国会も長い休みに入る。

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