「私たちは少しずつ地方の政治を変えてきた」「生活者ネットワーク」女性議員の挑戦

女性地方議員比率は全国1位、
先駆者は地域政党「生活者ネットワーク」

 女性の社会進出の中でも議会進出は1丁目1番地の施策のはずだ。が、クオータ制も政府や政権党は及び腰。女性議員の割合は国政14%、都道府県12%、市区町村15%、ゼロ議会も未だ多数ある。ただ、例外は東京都である。女性議員比率は2021年、都議31%、都下の市区議31%でともに全国1位(府県2位京都府22%、市区2位埼玉県23%)。女性議員比率が突出する東京の背景には「生活者ネットワーク」という地域政党が40年にわたり女性の議会進出に奮闘してきた歴史がある。

 例えば西東京市。人口21万、田無市と保谷市が21年前に合併して誕生した。地域一帯が急速に都市化、人も文化も新旧入り交じる典型的な東京郊外の町である。同市の市議は28名中、女性が7名(25%)、多摩地区の中でも、西東京は早くから生活者ネットが進出。選挙にも強く複数議席を長く保ち続けている点が特徴である。今回、話を伺ったのは後藤優子市議(54)と加藤涼子市議(50)。

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