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引き寄せ、ひきよせ。

店を辞めると決心すると、不思議なもので
「この人には連絡しとかないといけないなぁ…」という人が
自らやってきてくれる。不思議。

この日は、お昼からなかなかお客様の出入りが激しい。
昼間だから、差し詰めみんな、ガツガツと飲むようなことはない。
ただ、所謂、飲食店にはありがたい「1フード1ドリンク」が成立し
しかも満席。有難いありがたい。

そんな中、辞めることを伝えたいお相手がやってきた。
今日のお昼に電話しようと思っていた、常連Nさん。
この方は、私の保険屋さん。

ちょうど、このNさんの仕事仲間には
店を辞めることを伝えていた。2日前の日曜日だった。
伝えたこの方は人脈が広く、周囲からの注目を集める人。
店を辞めることは他言厳禁!といって、お見送りした。

そんななかやってきたNさんをみて私は
「あー早速喋ってしまったか」と思い込み、接客を始めた。

「と、いう訳で。Nさん、聞いたと思うけど…」
と話を切り出したら、
「え、何のことですか?」
どうやら、普通にランチしに来ただけだったらしい。自滅(笑)

ことの経緯を説明し、店を辞めることを説明した。
どの人にも共通するが、衝撃を通り越し、少し影を落とした様子になる。
私は有難い気持ちと一緒に、申し訳ない気持ちもいっぱいになる。

Nさんは、まだ諦めるのは早いのではないか?
判断が間違っていないか?などと、約2時間程に渡り説得してくれた。
でも、物理的にも、精神的にも立ちいかない。私。

状況を変えたければ
①住む場所②会う人③仕事
それぞれを変えるのが良い。
そうすると、自分にとって、新鮮な空気と光が差す。

父の代から43年間。しかもその半分を、中学校の時から携わってきた私としては、正直、店を閉めるのは本意ではない…ただ、ワクワクもある。

来て下さるお客様にとって、今回の判断は
悲しんでくださる方、残念がる方がほとんど。
申し訳ない気持ちでいっぱい、でもそれ以上に、
気持ちが前を向いている。すみません?いや、良いことや。

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