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少しの服で暮らす。足りない分は「借りる」という考え方。

私の勤める結婚相談所では、会員様向けにファッションアドバイスをする中で「エアークローゼット」を紹介しており、ついでに私も「エアクロ 」デビューしてみました。

プロのスタイリストがコーディネートしてくれる話題のサブスクです。

服に関わらずですが、

モノの所有量を最小限に抑え、
足りない分を「借りる」

そんな暮らしにシフトしたいと考えたのです。

エアクロの利用に向けてまず私が行ったこと、それはクローゼットの整理です。

借りたお洋服を快適にお迎えしたいですから。
クローゼットがチョモランマでは、万が一にも紛失なんぞするかもしれない。

元来ミニマリスト傾向の強い私は、そもそもクローゼットに余裕がある状態を好み、

服と服の間には【霞】をしまう

という考え方です。

視界に入るモノの数が多いと、「これは要る」、「これは要らない」というように無意識にジャッジを続けてしまい疲れるのです。

1年間着ていない服、使用感が出てきた服、大して好きでもないけれど汚しても気にしないから家事育児に便利という理由で保管していた服などを次々と処分しました。

厳しい仕分けをくぐり抜けて残った、数少ない気に入りの服はこちら。

スカート3着(イエナ、ビームス、シップス)
ワンピース1着(ユナイテッドアローズ)
カーディガン1着(リリーブラウン)
ブラウス1着(ミラオーウェン)
コート1着(イエナスローブ)

…若干仕分けが過ぎましたでしょうか。

明らかにトップスが不足しています。
ニットが無くて寒そうです。

何はともあれ、この7着を最大限着回したい。
この7着が活きる服がほしい。
ニットが恋しいなら借りれば良い。

私がしたいことは、たくさんの服を取っ替え引っ替えすることではないんだという気付き。

少ない手持ち服に、借りた服を組み合わせる。
着回し率向上の一丁上がりです。
目指すのはその辺りだという気付き。

プロのスタイリストがきっと素敵な提案をしてくれるはず。
「いつも代わり映えのしないカッコしてる」印象の払拭も可能なはず。

という訳で、月に3着のアイテムが届く一番安いプランに決めました。

3着のクオリティ次第で、1か月間の私が左右される訳です。

仮に上出来な3着なら…
手持ちの7着が輝き出し、ついでに私も輝けましょう。

仮にトンデモ3着なら…
私は7着で1か月を乗り切るのです。
夫のユニクロセーターなんぞ拝借するかもしれません。

さぁ真剣勝負が始まりました。

最初は惨敗
エアクロは利用期間に比例して好き嫌いのデータが蓄積され、好みの服が届きやすくなるロジックです。

服が届く

着る

返却・評価

次回の服に反映される

こんなPDCAを繰り返すことで提案精度を上げていくのですね。

さて、まずはこれから出会うスタイリストに自分を知ってもらう作業です。

エアクロのアプリで身体のサイズを登録します。
胸に手を置き正直な申告を。
ここでサバを読んでも良いことは何もありません。

続いて、手持ちの服や靴を撮影してアップ。
いつも着慣れている服も、写真に撮ってみると改めて惚れ惚れとしたり、これとこれは合うんじゃないだろうかとか新たな発見があり、楽しい作業です。

楽しみながら頑張って自己PRを作るのですが、ふと思う訳です。

伝えられる好みや印象には、
どうしたって限界があるのではないだろうか

スタイリストの捉え方にだって個性があるはず。
新規ユーザーの限られた情報の中で、どうしたってしばらくは博打的な提案になるのではなかろうか。

そんな懸念は当たらずも遠からず、初回に届いた服を見て私は解釈に戸惑いました。

シフォンの半袖ブラウス2枚。白とネイビー。
コットンのフレアスカート。ベビーピンク。

とても「ママ感」がありますね。
授業参観に来た優しそうなママの印象。
私は二児の母ですので、間違ってはおりません。

ちょっと何と言うか、いや、イメージ違うと言うか、平たく言うところの大変ガッカリ。

この落胆は、ちょっとしたものです。
不合格通知を受け取った感じに近いものがあります。

それでも、プロのスタイリストが私に似合うだろうと提案してくれたんだもの、案外着てみたら未知の私を発見できるのかも!と鼓舞して袖を通しましたが、鏡の中にはほっこりしたママ感満載の私がこちらを見ています。

素人目にだって、冴えないことくらい分かります。

若干気落ちしながらも、

抽象的なものを言語化して伝えることの難しさ

を認識することができました。

これはエアクロの洗礼なのね。
服のサブスクから、伝え方を学べるなんてすごいではないか。

服のPDCAが上がり切ったころには、私の伝達力も高みにいることでしょう。

手始めに自己PRの文章を見直しました。

改めて読み返すと、欲しい服の内容よりも制約を中心に書いていたことに気付いたのです。

子供が小さいので汚れの目立たない服を…
抱っこ紐の邪魔にならない服を…
透け感の少ない服を…
胸空きが少なく足捌きの良い服を…

我ながら楽しさが微塵も感じられません。
非常に堅物なユーザーの印象です。
これではスタイリングできることも限られてくるでしょう。

以下のように更新しました。

結婚相談所で働いています。
今のトレンド感、職場が明るくなるようなスタイルが理想です。
コーディネートの悩みは、 新しさを取り入れないと、年齢的にたちまち古めかしい印象になってしまうこと。
かといって、頑張りすぎると痛々しい若作りに。

理想のスタイルは、神崎恵さん。
こなれ感や大人の余裕を醸し出すオシャレな人を目指したいです♪
かがむと胸元が気になるもの、透けすぎる素材、足を出しすぎるものはNGです。
プロのご提案を楽しみにしています。

ぐっと楽しそうになりました。

まるで日当たりの良いオフィスでスタバ片手に午前中は役員プレゼン、午後は新商品の展示会に駆け回る港区在住のワーママです。
※実物とは異なります。

少々ベタな手法ではありますが、スタイリストと共通イメージを共有しやすいよう芸能人名を挙げてみました。

服の返却の際には、苦手と感じた理由のフィードバックを忠実に行ないました。

私の拙い自己PRを手に、きっと頭を悩ませ服を選んでくれたスタイリストに感謝の言葉も添えて。

そして2回目のエアクロが到着。
好みど真ん中の服が届きました。

程よく襟の詰まった総柄ブラウス
ビンテージサテンのピンクのプリーツスカート
袖口のフリルが素敵なサックスブルーのブラウス

私は感嘆の声をあげました。

何と素敵なアイテム達!

とても素敵ながら、『ちょっと自分では選ばなそう』な絶妙なさじ加減。

【アナタこれ着てご覧なさいよ。お似合いよ。】

スタイリストの声が聞こえてきます。
よっ、これぞスタイリストの仕事、プロの技!

この3着だけでもコーディネートできるし、手持ちの7着との相性も間違いなさそう。

ニットは入ってなかったけど、それはまた次回のお楽しみとしてとっておきます。

伝え方を少し見直すと、欲しいモノを引き寄せることができる。
主体は私であり、まずこちらが動くことで始まる。

しばらく私は「借りる」スタイルを愉しむことにします。

最後までお読みいただきありがとうございます。

何か一つでもあなたの気付きになることがあれば嬉しいです。



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