VR世界で、アートと出会う。|オンライン演劇 [Evaporation]を観る。
こんにちは!スタッフの望月です。
今、世界でとても注目されている「VRアート」。
VR空間に絵を書いたり、VRで絵画を再現したりと、その表現は様々です。
どこにいても、アートの世界に入り込むことが出来るというところが、VRアートの魅力です。
私は今回、あるVRアート作品を体験してみました。
それがこちら。
[Evaporation] というオンライン演劇作品です。
この作品を生み出したのは、日本人パフォーマーの木皮 成さんと、韓国人舞台芸術家のキム・ヒジンさん。おふたりとも世界で活躍するトップアーティストです!
別々の文化で生まれ育ったアーティスト同士の共同制作というところも、とても興味深い…。
"オンライン演劇"といっても、ただオンラインで演劇を観るというわけではありません。
「VRの世界で、演劇を見つける」作品になっているのです。
VR化した別府市にあるゲストハウス「ひろみや 」を、オンライン上で探索し、隠れた舞台作品を巡るというものになっています。
ひろみやの至るところにアクセスポイントが存在し、そこをクリックすると舞台作品を観ることが出来ます。
VRの中で、初めて訪れたゲストハウスの中でアートを探索するのは、幼いころに経験した"宝探しの冒険"をしている感覚になります。
わたしは幼いころに戻ったように、好奇心の赴くまま、夢中になって、どんどん奥へ奥へと、足を進めていきました。
そして、「こんなところにも!」「ここにも!」と、アートを見つけては立ち止まって、その様々な表現を楽しんでいました。
わたしは先ほどから「訪れた」とか「足を進める」という表現をしていますが、本当に、オンラインであるということを忘れるくらい、VR作品はその場所に訪れたように感じます…。不思議です。
隠れている作品は、全部で26作品。
今回の作品は温泉地別府市にちなみ、「湯気」をモチーフとした作品となっているそうです。
クスッと笑える短篇映像や、優しいメロディーの音楽など、作品の雰囲気は様々…!
360度映像の作品もあり、臨場感たっぷりで楽しむことが出来ます。
個人的に、特に観て頂きたいのは、プロパフォーマー木皮 成さんによるYUGEダンスです。
ひろみや内にはこのYUGEダンスが複数隠れているのですが、場所によってダンスの雰囲気が全く異なり、面白い!そして、かっこいい…!
躍動感のある情熱的なものや、しなやかで現代的なものまで、湯気というモチーフから広がるダンス表現の幅に、わたしはすっかり魅了されました。
全ての作品に一貫して感じたのが、「やさしい温もり」です。
ひろみやから感じる優しい生活の気配と、ひとつひとつの表現作品の確かな存在感が、全体の温もりやリアリティーを深めているように思います。
そして、時間をかけてVRの中の「ひろみや」を、奥の奥まで探検したことで、最後には、この場所や作品に対して、愛おしさでいっぱいになりました。
いつか、別府市に行って、ひろみやを訪れてみようと思います!
他では味わうことのできない、「 "探索型" VR演劇 」の世界を、ぜひ、体験してみてはいかがでしょうか^^
最後までお読みいただき、ありがとうございました。