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【劇場めし 第23回】仙川の魚貝料理と釜めし「なみはな」

「劇場周辺の、おすすめのご飯屋さんをご紹介!」する、このコーナー。今回は仙川駅周辺を散策しました。仙川にある劇場といえば、まず調布市せんがわ劇場を思い出します。主催する演劇コンクールに力を入れるなど、近年存在感を増している公共劇場です。また、仙川にキャンパスをかまえる桐朋学園芸術短期大学・演劇専攻科関連の公演を観る機会も。最寄り駅は、もちろん京王線・仙川駅。
 
駅周辺は新しくできた施設や飲食店も多く、地元の方々に長く愛される商店街も魅力たっぷりなため、散策するのが楽しい地域。やや余談ですが、今回ご紹介するお店までの道のりに、行列ができている飲食店を何軒か見かけました。今日の目的地のなみはなも行列ができる人気店。街全体のレベルの高さが窺えます。

看板に書かれた魚貝料理と釜めしというフレーズ。これだけで期待が高まります。こちらは店員さんが声をかけてくれるまで店外で待つルール。壁に貼ってあるメニュー表を見ながら、本日何を食べるか考えます。それにしても、何と魅力的なランチメニューだろう。

待つこと数分、店員さんに呼ばれ、いざ着席。目の前に置かれたランチメニューと再度向き合うことに。う〜む…、事前に何となく決めてきたのに、ここにきてまた迷いが。丼、刺身、煮魚、焼魚、揚げ物、煮込み、更に釜めし…。これは何度も通わないといけないランチだ…。迷った末に初志貫徹でお刺身定食のご飯大盛りをオーダー!

僕のお盆が運ばれてきました。お刺身5種に、ごはん、小鉢、汁、香の物が付いて、税込820円(僕はごはんを大盛りにしたので+50円)。コスパ良しは言うまでもありませんが、お盆の上に並ぶ調和のとれた世界が何とも美しく、このランチは素直に嬉しい。

 この日の小鉢は野菜と豚肉の煮物。ご飯と合う小鉢。大盛りにしたので躊躇なくご飯を頬張ります。お刺身は、味の薄いものから濃いものへ、を意識して食べ、更にご飯が進む。そして、口に入れた瞬間「これは美味い!」と感じたのが、その赤が美しいマグロの刺身。赤身の旨味が口の中に広がり、濃厚な余韻が楽しめます。一口の満足感が高い赤身、それが三切れ。ゆっくり味わいながらフィニッシュです。ごちそうさまでした。
 
次回の参考として、他のお客さんの注文に聞き耳を立てていましたが、その日はねぎとろとあじのハーフ丼や、なみはな丼を頼んでいる方が多かった印象。次はハーフ丼かなぁ。でも釜めしも気になる。あと煮魚も。それから……。
 
お会計を済ませ、外へ出ます。店員さんの接客も丁寧で気持ち良く、また来ようと強く思わせてくれるお店でした。帰り道、先ほどの行列店の前を通りかかります。はいはい、これはもう、仙川自体にリピート確定じゃないか。また来ます!!
 
 
文:園田喬し(演劇ライター・編集者・『BITE』編集長)
 
 
なみはな
東京都調布市仙川町1-4-27
TEL:03-3307-9854



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