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小学校受験には、ビリギャルは存在しない

子どもの小学校受験を終えて、気づいたこと。

それは、小学校受験には、”ビリギャル”は存在しないと。


ビリギャルは存在しない


書籍や映画で話題になったビリギャルは、学年ビリのギャルが1年で偏差値を40も上げて、慶應義塾大学に合格する実話。

良い先生に出会い、その子に合った正しい勉強方法で、短期間で偏差値を爆上げするストーリーは、誰もが感動しましたし、励みになりました。


2013年に発売された書籍なので、もう10年前…、わたし、年取った…涙

この、ライバルの子をごぼう抜きするような成績の上がり方は、大学生だからおきる話で、小学校受験ではまずおきないです(きっぱり)。


最初からよくできる子は、トップ校に合格し、最初から苦戦していた子は、その下の中堅校に合格しています。

私たちは、「子どもの成長で、ある程度いく学校は決まっている。小学校受験は大学受験と違って、悲しいけど、伸びしろの上限がある」と、よく言っていました。

伸びしろイメージ


最初から、ちょっと難しいかもな~この子、という子が年中~年長で努力してもトップ校に合格することは、悲しいですが、ほとんどないです。

いやいや、だったら、お受験の幼児教室って、いったいなんなの?と思いますが、もちろん、勉強した分だけその分伸びます。


だけど、それは、+10~15ほどの偏差値の伸び幅で、それが30や40も爆上がりして、ビリギャルみたいなストーリーになることは、小学校受験においてはありません


参観型の幼児教室に通われているご家庭はわかると思いますが、”難関校に合格している子”は、「最初からものすごくできていた子」が大半です。

受験後、「やっぱりあの子、あの学校に合格したんだ。塾でもすごいできていたね。」と言われてます。


私たちの周りの友人を見渡しても、最初からペーパーが良くできる子は、そのまま努力し続け、ペーパーの点数をぐんぐん伸ばし、行動観察でも自分の意見をはっきりと伝えたり、周りへの気配りも行えるように仕上がり、最後、雙葉小学校などの難関校に合格していました。

運動が飛びぬけて良くできて、走りもきれい、縄跳びもほかの子よりも早く飛べる子がいましたが、幼児教室で体操を頑張り、自宅でもサーキットの練習を繰り返すことで、体操を仕上げ、最後、慶應義塾幼稚舎に合格していました。


一方で、成長が遅く、苦戦するだろうな~と思う子は、トップ校は全敗でした。

とはいえ、毎日2-3時間の家庭学習を続けたことで、中堅校からはいくつか合格をいただくまで、伸びていました。


6歳は未熟


小学校受験をする6歳は、まだ心も体も脳も未熟な段階です。

そして、この6歳というのが、成長が早い子と遅い子において、”顕著な差”が出てしまいます。

月齢によって考査の点数を調整していただけますが、この差を埋めがたいものがあります。


他の子がすぐに覚えられる季節の花や昆虫が、全然覚えられない。

足したり引いたり数を数えることがなかなか身につかない。

絵画に自分の夢や描きたいことを反映させることができないなど。

勉強の進度において、じわりじわりと、差が大きく広がってしまいます。


大学受験では、ある程度、心も体も脳も成長し、人間としての成熟度合いが同じところからの戦いですが、小学校受験では、その差が大きい(つくづく、フェアじゃない戦いだと思っています)。

最初全然出来なかった子が、1-2年の短期間で心も体も脳も急成長して、偏差値まで爆上げすることは考えづらいのです。


トップ校を狙うか、中堅校を狙うかに絞る


小学校受験をするには、慶應と早稲田などトップ校に憧れ、チャレンジしたくなりますが、私たちがおすすめするのは、「トップ校を狙う」か、「中堅校を狙う」かを、早い段階で見極め、戦略的にその学校攻略を目指す方が良いと思っています。

お子様の成長が早く、記憶力も問題なく、運動もある程度できる場合は、高い偏差値のトップ校を狙っていくと良いと思います。


一方で、幼児教室での出来が悪かったり、家庭学習でも苦戦している場合は、最初から中堅校に狙いを定め、それに合わせた講座をとる方が良いと思います。

なお、「子どもの成長で、ある程度いく学校は決まっている。」ということは、幼児教室は言わないと思います。


それを言うと、講座の申し込みにも影響しますし、夢や憧れをもとに頑張るモチベーションを損なうことにもつながりかねないので。

無謀にトップ校を狙うことよりも、その子の伸びしろや適性から、適した学校選びができると、お子様やご両親にとって、健康的な受験生活を過ごすことにつながると思います。



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皆様のお受験がうまくいきますように。

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