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【ネトゲ依存】妻におべっか 火に油

完全にダークサイドに堕ちてしまった瞬間の話、全てを強火で炒めたい申見アキです。

ネトゲのパーティー募集によくある
「リアルを大事にしたグループです」
「まったり○○勢」「活動は緩いです」は
建前だけであり、言わば暗黙の了解である。
結婚式の招待状に書いてある「平服でお越しください」ぐらい信用してはならない。
行間を読まずにそれらを間に受けて参加したが最後、トラブルと出会い厨とエセ不倫と家族との軋轢に巻き込まれて生活すべてがギスつく事になる。
隙間時間にやるゲームならばわざわざそんなトラブルに介入するより、一人でことわざクイズや100マス計算でもやっていた方が幾分自分の為になる。

だが、皆が楽しそうにやっているから自分も一緒にやってみたくなるのは、人間なら芽生えて当たり前の感情だと思う。「わあ楽しそう、私もやりたい!」
そんな楽しい気持ちは人の営みの中で大事にするべきだし、夫もきっと兄弟や友人と隙間時間に楽しくゲームをしていただけだったのだ。

しかし運悪くというか、それらのゲームの特性、そして依存させるようなシステムであるが故に、家庭がここまで蹂躙されてしまった。


コロナ騒ぎの前、もっとも頭に来てしまった出来事があった。
週1回の休みの日に夫と一緒にやっていた子供の寝かしつけも段々とゲームによってスキップするようになり、外に行きたいところもやりたい事もあったのに、どこでもゲームをやり始めるせいで全て流れては、家族の歯車が噛み合わなくなってきた頃のことだった。


夫「俺のゲーム仲間が、【いい奥さんだね】ってアキの事を褒めてたよ」


そう私に宣ったのだ。


はあ???????


バカにしてるのか。
はたまた天然でそう仰っているのか。
どちらにせよ頭に来すぎて思考が停止した。
ゆっくりと裏コードの如く別の思考に切り替わり、発動したのが分かった。


いい奥さんって、なんだ?


毎日毎時間毎分トイレ休みすらなく、どれほど丁寧に食事を作っても床にぶちまけてから食べるような大変な盛りの息子と、ヒーコラ言いながら絶賛イヤイヤ期の毎日を同じリズムで循環(まわ)し、
どんどん家庭からゲームへと離れゆく夫にイライラしては「いや私はゲームくらいで何を酷いことを思ってるんだろう」と自己嫌悪した。
それでも夫の仕事の御賃金がなければ生活できないし、せめて夕ご飯だけは美味しく作る為、家を美しく保つ為に、趣味を掃除洗濯に変えて毎日頑張っている私を褒めてくれたのは夫本人ではなく???

よりにもよってゲームの仲間だったと???????????

そう言いさえすれば、自分たちやゲームに対しての印象が覆るとでも思ったのだろうか。
踏んではいけない地雷をゲーム仲間全員でせーので踏んだのだ。どんな無礼なことを言っているのか、分かっているのだろうか。


そらそーね、

私は良い奥さんだろうよ、
都合がな!!!



脳の中でノイズが走り、それからそのノイズは1年以上鳴り止まなくなった。


どういう意味。
都合がいい奥さんでしょう……??
と顔に縦筋入れた私がやっとのことで言うと、真意が分かってない夫は「何だよそれ」と、どんどんムキになってゲームに勤しむようになってしまった。

子供はすぐ大きくなり、今に親なんて見向きもしなくなる。大事な時間を使って、少し足を伸ばして旅行なりテーマパークなり出かけられたかもしれない。(コロナ騒動前だった)
だのに、夜遅くまで外に出かけてる時までもゲーム。デイリーだかミッションだか戦役だかで人の夫を、父を拘束しては、画面の中だけで寝ないで遊び呆けている。可能性に溢れた時間の全ては横に持ったiPhoneの画面に注ぎ込まれてしまった。どんな楽しい所に出かけたって、iPhoneが夫のポケットにある限りゲームが付いて回る。
こいつ達がいる。
汚ねぇポケットモンスターだな。
そうして私は私怨タウンの住人になってしまったのだ。

憎しみには強烈なパワーがあり、気がついたら食事も喉を通らずに、ケトルで沸かした白湯だけで三日三晩を生きていた。子供や夫の食事は用意していたが、消化器官が根刮ぎ消えてしまったかのような食欲の無さであった。
食べたくない、もう生きていたくないとまで思った程である。

「絶対にあいつら許さないからな、何が良い奥さんだ、よくもおまえたちが言ったな。この侮蔑はたとえ認知症になったとしても忘れたりしない。私がくたばる時は必ず全員、遺書に書いてやる。」
と本気で思ってしまうまでに、ネトゲに対する厭悪を示すメーターは一発で振り切れて壊れた。
「もうゲーム好きなんだから、仕方ないわねウフフ」と笑って許してやれた優しい私は、あの時バラバラになって死んだのだ。

いつぞやの記事でも書いたが、対象年齢や推奨状況を自分の生活に擦り合わせた上で、自分が今できるゲームを決めるべきである。

何より今はYouTubeやニコニコ動画での実況動画も飽食する程の量がある。
「今流行ってるこのゲーム、プレイはしたいけど仕事家事育児で忙しくて自らがやりこむ時間が取れない」
「でもこんなに流行っているのならストーリーやガチャは気になるので見てみたい。」
「貯金したいから課金は控えたいけど、演出は見てみたい」
そういう需要やリクエストに答える為に、プロゲーマーが実況をする。

得てして、プローゲーマーはなろうと思ってなれるものではなく、その職業は結果論ですらある。
元来在宅ワークの方だったり、長時間プレイをしていても人に迷惑をかけない成人の独身者であったり、そうして時間と金銭と信用を余している方が、気づいたらプロゲーマーになっていて各々のチャンネルや攻略ブログで稼げるようになっているのだ。

家庭があったり優先すべき事項が現実にあるのに、隙間時間もないのに目と口を半開きにして、面倒な事は全て人に任せて、見えないふり聞こえないふりをしてしまってはいないか。
好きなことで生きていく」を、自分に都合よく「面倒事は人に押しつけて好きなことだけで遊んで生きていく」に変換してしまっている人種は、そもそもゲーマーの風上にも置けないのである。

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