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渋谷ABEMAS悲願の初優勝 ショウマツの柔と剛二枚看板躍動【Мリーグ】

 渋谷ABEMASがMリーグ2022-23で悲願の初優勝を成し遂げました。

 セミファイナルとファイナルで「ショウマツ」が躍動。

 臨機応変で巧みな白鳥翔プロと破壊力抜群な松本吉弘プロの「柔と剛」の二枚看板が柱となり、チームを栄冠に導きました。

 渋谷ABEMASはMリーグに参戦してこれまで4年連続3位。5年目で「ブロンズコレクター」を返上し、頂点に輝きました。

◎変幻自在な柔の白鳥プロ

 白鳥プロはセミファイナル、ファイナルを通じて「麻雀ハイブリッド」の異名にふさわしい変幻自在の多彩な打ち回しを見せました。

 セミファイナルでは1位4回、2位2回、3位1回、4位1回と獅子奮迅の活躍です。
 
 特に、2023年4月13日(木)の第2回戦で工夫を凝らし、TEAM雷電・黒沢咲プロから直撃した親の跳満が印象的でした。

 白鳥プロはファイナルに入っても好調。1位2回、2位2回と全て連対しました。

 トップを獲得した2023年5月11日(木)の第1回戦では、白鳥プロらしい場況に合わせて三色を見切る柔軟なターツ選択が光りました。

 白鳥プロの安定した打ち回しはチームメイトに安心感を与えていたと思います。

◎破壊力誇る剛の松本プロ

 松本プロはセミファイナルで1位1回、2位2回、3位1回、4位1回。最終戦でようやくトップを取り、勢いに乗りました。

 南場の親で5万点超差をひっくり返す反撃能力の高さに魅せられました。

 ファイナルでは1位2回、2位2回、3位1回で力強くチームをけん引しました。

 一番の殊勲は2023年5月16日(火)の第2回戦の特大トップ。106.8ポイントを獲得し、チームの初優勝をぐっと手繰り寄せました。

 この日の第1回戦でKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロが四暗刻をあがり、大きなトップを獲得していました。

 第1回戦を終えた総合ポイントです。

 ①渋谷ABEMAS284.7②KONAMI麻雀格闘倶楽部238.0③TEAM雷電114.9④EX風林火山-185.8

 首位を走る渋谷ABEMASは2位のKONAMI麻雀格闘倶楽部に46.7ポイント差まで迫られました。

 第2回戦はTEAM雷電・黒沢咲プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロ、渋谷ABEMAS・松本吉弘プロ、EX風林火山・勝又健志プロの並び順。

 チームにとって勝負どころとなる試合を担った松本プロは、持ち前の破壊力を見せつけました。

 まず、持ち点22000点の3着目で迎えた東2局1本場(供託1)にリーチ・ピンフ・赤ドラ2の8000点(+1300)をあがりました。トップ目の勝又プロから1索を打ち取り、「デバサイ」の直撃です。

 松本プロはトップ目に浮上し、東3局にはリーチ・ピンフ・ツモ・赤ドラ1の2600オールです。

 続く東3局1本場もリーチし、鳴き仕掛けをしていた「魔王」の異名を持つ寿人プロとのあがり競争に勝ちました。赤五萬を打ち取り、直撃です。

 松本プロは裏ドラがなんと4索で4枚乗り、リーチ・赤ドラ2・裏ドラ4の18000点(+300)です。

 南1局は小さく加点。リーチ・一発の2600点です。

 南3局の親では、黒沢プロとのリーチ合戦に勝ち、ペンチャンでラス牌の3索を打ち取りました。リーチ・ドラ1・赤ドラ1の7700点です。

 さらに、松本プロが場を凍りつかせるような強烈なダメ押しのあがりを決めたのは南3局1本場です。

 松本プロは寿人プロとのリーチ合戦に勝ちました。裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモ・赤ドラ1・裏ドラ1の6000オール(+1300)です。

 この試合で2発目の親の跳満を今度はツモあがりしました。

 松本プロは南4局に鳴き仕掛けで一気通貫の300、500をあがり、自ら決着をつけました。

 松本プロは7回のあがりを重ね、放銃ゼロで86800点の特大トップ。チームに106.8ポイントをもたらしました。

 第2回戦を終えた総合ポイントです。

 ①渋谷ABEMAS391.5②KONAMI麻雀格闘倶楽部199.5③TEAM雷電53.2④EX風林火山-192.4

 渋谷ABEMASの勝因となった松本プロ会心のトップでした。

◎要所で多井プロの存在感

 大黒柱の多井隆晴プロはセミファイナルで1位2回、4位2回。ファイナルでは1位3回、2位1回、3位1回でした。

 セミファイナルでは調子の良い二枚看板に任せることが多かったです。それでも、チームの「大将」として要所で存在感を示しました。

 トップを獲得したファイナル初戦の2023年5月8日(月)の第1回戦で決めた満貫ツモは、「最速最強」の名にふさわしい細い道を巧みにつないだ打ち回しでした。

 多井プロはファイナル最終戦に登場。東1局1本場に奇跡の逆転優勝を目指すKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロから直撃しました。

 リーチしていた西家・寿人プロは4枚目のドラの4索をつかむ悪夢です。

 北家・多井プロは裏ドラが1枚乗り、リーチ・一気通貫・ドラ1・赤ドラ1・裏ドラ1の12000点(+1300)です。自ら優勝に花を添えました。

 多井プロはこの試合でトップを取り、有終の美を飾りました。

◎鮮明な日向プロの三倍満

 日向プロはセミファイナルで1位1回、3位1回、4位1回、ファイナルでは3位1回、4位1回でした。

 思うような結果を残せませんでしたが、レギュラーシーズンではチームで一番多くポイントを獲得しました。

 2022年11月1日(火)の第1回戦であがった親の三倍満は鮮明に記憶に残っています。

 Mリーグ2022-23の最終結果です。

 ①渋谷ABEMAS495.4②KONAMI麻雀格闘倶楽部204.6③TEAM雷電-97.8④EX風林火山-150.4

 渋谷ABEMASはファイナルで4年連続、辛酸をなめた経験を糧として、ショウマツを中心に持てる力を思う存分発揮しました。

 さんざん悔しさを味わっているだけに、優勝の喜びもひとしおだったと思います。

 

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