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森山プロ悲願の名人戦初優勝

 「手役アーティスト」が8回目の決勝でついに頂点に立ちました。

 日本プロ麻雀連盟会長の森山茂和プロがモンド麻雀プロリーグ第17回名人戦で悲願の初優勝です。

 決勝はTEAM雷電・瀬戸熊直樹プロ、日本プロ麻雀連盟・森山茂和プロ、日本プロ麻雀連盟・荒正義プロ、最高位戦日本プロ麻雀協会・近藤誠一プロが対戦しました。

 決勝は2試合の合計ポイントで優勝者が決まります。

 森山プロは決勝第1戦で手役アーティストの名にふさわしい豪快な四暗刻の一撃を決め、特大トップを獲得しました。

 第1戦の結果は①森山89.2②瀬戸熊-1.2③荒-35.6④近藤-52.4。

 総合ポイント1位の森山プロが2位の瀬戸熊プロに90.4ポイントの差をつけ、大きくリードしています。

 しかし、名人戦は順位点とオカを含め、トップとラスで60ポイント差あります。点差をつけて森山プロをラスに沈め、トップを獲得すれば、他の3プロにも優勝のチャンスはあります。

 決勝第2戦(最終戦)は近藤プロ、森山プロ、荒プロ、瀬戸熊プロの並び順です。

 森山プロにとって、初優勝の決め手となったのは東4局のあがりです。

 第2戦でトップ目に立っていた瀬戸熊プロ、ラス目の荒プロの2軒リーチに一歩も引かず、強烈な押しが素晴らしかったです。

 東4局を迎え、持ち点は東家・瀬戸熊46400、南家・近藤19100、西家・森山18100、北家・荒16400。

 名人戦連覇を目指す瀬戸熊プロが意地を見せ、大逆転優勝に向け、トップ目に立っています。

 3着目の森山プロはラス目の荒プロと1700点差。ラス目に落ちると初優勝に黄信号が灯ります。

 親の瀬戸熊プロがいち早く11巡目に九萬とドラの7索のシャンポン待ちでリーチしました。

 山に九萬・7索は3枚残っていました。

 荒プロもすぐ11巡目に追いつき、6筒・9筒待ちで追っかけリーチです。

 荒プロは「234」の三色が出来上がったリーチ・ピンフ・三色の満貫確定の手です。

 山に6筒・9筒は5枚残っていました。

 2軒リーチの包囲網でピンチに追いこまれた森山プロ。12巡目に六萬をツモった手牌です。

 四萬を切れば、2筒・5筒待ちで聴牌です。

 けれども、四萬は瀬戸熊プロにも荒プロにも無筋の危険牌です。

 オリに回るのならば五萬が2人の現物です。

 森山プロは荒プロに放銃すればラス目に転落します。オリに回る選択もありましたが、四萬をビシッと切って黙聴に構えました。

 まさに「闘将」の本領発揮の押しです。

 その直後、荒プロが12巡目に5筒をつかみ放銃。森山プロはピンフ・イーペーコー・ドラ1の3900点(+2000)です。

 南1局に入り、持ち点は北家・瀬戸熊45400、南家・森山24000、東家・近藤19100、西家・荒11500。

 勝負どころで攻めきり、値千金の一撃を決めた森山プロが2着目に浮上。初優勝は目前となりました。

 森山プロはその後も総合1位の座を譲らず、オーラスは瀬戸熊プロから満貫を直撃。栄冠に輝きました。

 最終結果は①森山101.8②瀬戸熊44.1③荒-71.3④近藤-74.6。

 名人戦のナビゲーター解説を務める馬場裕一プロから優勝トロフィーを受け取った森山プロ。少しはにかんだ笑顔に、悲願を成し遂げた喜びがひしひしと伝わってきました。

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