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滝沢プロの丁寧な手作り健在

 麻雀は配牌とツモです。バラバラの配牌でもメンゼンで丁寧に聴牌を目指していると、ツモが伸びて大きなあがりに結びつくことがあります。

 Мリーグ2021の2022年2月15日(火)の第1試合でKONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典プロがあがった親の跳満もそうでした。ひどい配牌でもすぐにあがりを諦めてはいけないことを強く感じました。

 滝沢プロはこの試合が1月28日(金)以来の対局でした。復帰戦でも持ち前の丁寧な手作りは健在で、このあがりを活かしてトップを飾りました。

 第1試合はKADOKAWAサクラナイツの沢崎誠プロ、TEAM雷電の萩原聖人プロ、U-NEXT Piratesの石橋伸洋プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典プロの並び順です。

 東4局を迎え、持ち点は東家・滝沢28800、南家・沢崎26100、北家・石橋24800、西家・萩原20300。接戦でここで大きなあがりをものにした選手がトップに近づきます。

 親の滝沢プロの配牌です。メンツは一つもなく、ドラや赤ドラも1枚もない厳しいバラバラの手です。

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 滝沢プロは国士無双やチャンタなどを狙わず、第1打に9索を選択。じっくりと牌を真ん中に寄せていきます。

 ドラの8索をツモって9萬を切った6巡目の手牌です。

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 ドラが1枚入って少し打点を見込めるようになり、形もだいぶ整ってきました。けれども、カンチャン、ペンチャンの急所が多く残っています。

 ここから一気にツモが伸びました。7巡目に2筒をツモってアタマ候補ができ、8巡目に急所の一つであるカンチャンの2索を引き入れ、イーシャンテンです。

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 さらに、9巡目に7萬をツモり、10巡目にはドラ8索を重ねて打点の期待できる好形のイーシャンテンに変わりました。

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 11巡目には6萬をツモり、ピンフ手への移行を目指し、アタマ候補だった2筒を1枚外します。

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 そして12巡目に9筒をツモって、もう1枚の2筒を切り、5萬・8萬待ちで聴牌。このツモの勢いならば当然のリーチです。

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 一発はありませんでしたが、15巡目に8萬をツモります。裏ドラが1枚乗って、リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ2・裏ドラ1の6000オールです。あのひどい配牌が親の跳満に化けました。

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 あまりにもバラバラの配牌でまだ南場が残っていたので、国士無双狙いなど「遊び手」にする選択もありましたが、滝沢プロは丁寧な打ち筋できっちりと大物手に仕上げました。滝沢プロらしいメンゼン高打点の美しいあがりでした。

 滝沢プロは今季のМリーグで見事な打ち筋を見せています。

 盟友の「魔王」こと佐々木寿人プロが今季まさかの不調の中、滝沢プロにはチームのセミファイナル進出に向け、さらなる活躍が期待されます。

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