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瀬戸熊プロ逆襲の四暗刻【麻雀マスターズ】

 今季の王者を決めるMリーグ2022-23ファイナルが2023年5月8日(月)にいよいよ始まります。

 セミファイナルを勝ち上がったEX風林火山、渋谷ABEMAS、TEAM雷電、KONAMI麻雀格闘倶楽部の4チームが対戦します。

 ファイナル初進出のTEAM雷電は、エースの瀬戸熊直樹プロがセミファイナルの終盤戦で粘り強く2位を確保し、チームに貢献しました。

 TEAM雷電にとって悲願の初優勝に向け、最強位を連覇している瀬戸熊プロの活躍は欠かせません。ファイナルでの奮闘を期待して、先ごろ第31期麻雀マスターズ準決勝A卓の2回戦であがった逆襲の四暗刻を取り上げます。

 準決勝A卓の2回戦は津藤孝幸プロ、一井慎也プロ、瀬戸熊直樹プロ、勝又健志プロの並び順。

 南2局3本場を迎え、持ち点は東家・一井56600、西家・勝又35400、北家・津藤20800、南家・瀬戸熊7200。総合ポイントは津藤35.3、一井26.2、勝又9.6、瀬戸熊-71.1です。

 準決勝は3試合行われ、決勝には総合ポイント上位2人が進出します。

 瀬戸熊プロは総合ポイントもこの試合の持ち点も大きく沈んでいて、反撃の狼煙を上げる一撃を決めたいところです。

 瀬戸熊プロの配牌。トイツが3組ありました。

 瀬戸熊プロは1巡目に4筒を重ね、2巡目にドラの六萬を引き入れ、3巡目に發もトイツにしました。

 あっという間にチートイツ・ドラ2が軸のイーシャンテンになりました。

 瀬戸熊プロは4巡目に發を暗刻にしました。大きくマイナスしているのでチートイツよりも四暗刻を狙いたいところです。

 ところが、ここから瀬戸熊プロは有効牌を引けず、6巡連続ツモ切りが続きました。

 瀬戸熊プロは11巡目に4筒を暗刻にしました。

 ようやく四暗刻のイーシャンテンにこぎ着けました。

 けれども、いち早く11巡目に聴牌したのは勝又プロです。4筒・7筒待ちでリーチしました。

 4筒・7筒は山に7筒だけ2枚残っていました。

 津藤プロが11巡目に7筒をつかみ、残り1枚となりました。

 親の一井プロが12巡目に追いつき、カンチャンの7筒待ちで聴牌。

 一井プロは「567」の三色への手変わりを待ち、黙聴に構えました。

 すると、その直後、瀬戸熊プロが12巡目に1索を暗刻にしてツモり四暗刻を聴牌。ドラの六萬をずばっと切り、7筒・9索のシャンポン待ちでリーチしました。

 場に9索はすでに2枚出ていて、山に7筒が1枚だけ残っていました。

 リーチしている勝又プロに全く通っていないドラを一発で押した「最強位様」の強烈な追っかけリーチ。場は一気に緊張感が高まりました。

 残り1枚の7筒をめぐる3人のあがり競争です。

 一井プロは15巡目に危険牌の七萬をツモり、現物の六萬を切ってオリに回りました。

 瀬戸熊プロが15巡目にツモったのがラス牌の7筒。得意の「トルネードツモ」です。

 瀬戸熊プロは四暗刻の8000、16000(+1900)です。

 南3局を迎え、総合ポイントは津藤17.0、一井-0.1、瀬戸熊-7.2、勝又-9.7で大接戦になりました。

 瀬戸熊プロはこの役満で波に乗り、勝又プロとともに決勝進出しました。決勝では最高位戦日本プロ麻雀協会・浅井裕介に敗れて3位だったものの、とても印象に残る一撃でした。

 瀬戸熊プロにはMリーグのファイナルで、逆境になってもひるまない力強い闘牌を見せてほしいです。

 


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