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おかぴー国士無双13面待ちあがり優勝

 KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳プロが2022年6月5日(日)の「麻雀最強戦2022 Mリーグスペシャルマッチ」で優勝し、12月に行われる「麻雀最強戦2022」のファイナルに進出しました。

 岡田プロは決勝で東3局に国士無双13面待ちをあがり、そのリードを守りきって栄冠に輝きました。麻雀最強戦の歴史に名を残す素晴らしい役満でした。

 人気・実力を誇るМリーガーのそろった大舞台で、めったに見ることのできない華やかな役満をあがるのがさすがスター性にあふれるおかぴーです。

 Mリーグスペシャルマッチには全8チームの代表選手が一人ずつ出場しました。

 A卓はU-NEXT Piratesの瑞原明奈プロ、赤坂ドリブンズの園田賢プロ、EX風林火山の勝又健志プロ、TEAM雷電の萩原聖人プロが対戦。瑞原プロと園田プロが決勝に勝ち上がりました。

 B卓は渋谷ABEMASの白鳥翔プロ、KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳プロ、セガサミーフェニックスの近藤誠一プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典プロが対戦。白鳥プロと岡田プロが決勝に勝ち上がりました。

 決勝は白鳥プロ、瑞原プロ、園田プロ、岡田プロの並び順。東3局を迎え、持ち点は西家・白鳥30000、南家・岡田27200、北家・瑞原24000、東家・園田18800です。

 岡田プロの配牌です。1・9・字牌が8種8牌あります。

岡田1

 岡田プロは1巡目に中をツモって5萬を切り、国士無双を目指します。

 その後、北と白を引き入れ、4巡目に早くもリャンシャンテンです。

岡田2

 観戦していて重なっている1・9・字牌がないので、「もしかしたら国士無双13面待ちもあるかも」とこの時点からどきどきしていました。

 7巡目に南をツモってイーシャンテンです。

岡田3

 1・9・字牌ならば何をツモっても聴牌に取れるという絶好の超大物手になりました。

 岡田プロは9巡目にドラの6索をツモ切りしました。

 瑞原プロがすかさず、このドラ切りに反応。国士無双の聴牌を警戒し、メンゼンでの高打点のあがりを見切って9巡目に8萬をチー。4萬と2索のシャンポン待ちで聴牌に取ります。

岡田5

 今季のMリーグで個人MVPを獲得した瑞原プロらしい場況に応じた鳴き仕掛けです。

 岡田プロも10巡目に一番欲しかった待望の9筒をツモり、国士無双を13面待ちで聴牌しました。

岡田6

 岡田プロは役満のツモあがりを狙ってリーチします。13面待ちなのでリーチして3人をオリさせることができれば、高い確率でツモれそうです。

 白鳥プロと園田プロは戦える手ではありません。リーチに対抗できるのは瑞原プロだけでした。

 瑞原プロは10巡目に6萬をツモって4萬を切り、シャンポン待ちから岡田プロの現物であるカンチャンの5萬待ちに変えます。

岡田7

 瑞原プロは白鳥プロと園田プロからの差し込みを期待していました。

 しかし、うまくいきませんでした。瑞原プロは11巡目に岡田プロのあがり牌の1萬をツモります。

岡田8

 瑞原プロは少し考えた後に1萬をツモ切り、岡田プロに放銃しました。岡田プロは32000点のあがりです。大一番で確かなリードを得ることができました。

 瑞原プロは岡田プロがリーチしたことによって、国士無双ではない可能性もあると考え、1萬を切ってしまったそうです。

 瑞原プロにとってまさかの13面待ちだったと思いますが、この放銃はしてほしくなかったです。役満を警戒して鳴き仕掛けをしたのだからこそ、1・9・字牌をつかんだらしっかりとオリに回ってほしかったです。

 岡田プロのリーチが見事に奏功しました。

 ただ、ここから岡田プロは2局連続、鳴き仕掛けが決まらず、失点を重ねます。

 東4局の親でダブ東をポンしますが手はまとまらず、白鳥プロにリーチ・ピンフ・ドラ1の3900点を放銃。

岡田9

 岡田プロは切った牌が三色の付かない安めの4索で助かりました。

 南1局で岡田プロは5索を切って、園田プロにリーチ・發・ドラ1の6400点を放銃しました。

岡田10

 園田プロは「麻雀賢者」の異名にふさわしく、捨て牌に萬子が1枚もない形にして一色手に見えるよう工夫してカンチャンの5索待ちでリーチしました。巧みなあがりでした。

 解説の瀬戸熊直樹プロも指摘していましたが、役満をあがった直後の岡田プロの2つの鳴き仕掛けは安定感に欠けるように感じました。

 トップ目に立ち、3人の包囲網に対して少し意識過剰になっていたと思います。ひるまず突破しようと、逆にあがりと局回しを急ぎ、やや強引な鳴き仕掛けで手を狭めすぎていました。

 南2局を迎え、持ち点は西家・岡田48900、北家・白鳥33900、南家・園田25200、東家・瑞原-8000です。

 この一局では、岡田プロと園田プロがリーチ合戦を繰り広げます。

 まず、岡田プロが7巡目に2筒・5筒待ちでリーチします。

岡田11

 園田プロも9巡目に追いつき、ドラの北をトイツにして1萬・4萬・7萬待ちでリーチです。 

岡田12

 リーチ合戦を制したのは園田プロでした。14巡目に4萬をツモ。リーチ・ツモ・ドラ2の2000、4000(+1000)です。

岡田13

 このあがりで園田プロが2着目に浮上。南3局を迎え、持ち点は南家・岡田45900、東家・園田34200、西家・白鳥31900、北家・瑞原-12000です。

 追い上げられた岡田プロでしたが、この一局で先ほどのあせりは嘘のように消えていました。メンゼンで丁寧に手作りし、6萬・9萬待ちの黙聴で瑞原プロから6萬を打ち取ります。

岡田14

 岡田プロはピンフの1000点です。このあがりはとても大きかったです。

 南4局を迎え、持ち点は東家・岡田46900、北家・園田34200、南家・白鳥31900、西家・瑞原-13000。園田プロと白鳥プロは逆転トップを獲得するためには跳満ツモ以上が必要となりました。

 オーラスは白鳥プロが逆転の条件を満たした手を聴牌。メンゼンホンイツ・チートイツの3索単騎待ちでリーチします。

岡田15

 園田プロも海底のあがりと裏ドラを期待して9筒単騎待ちでリーチです。

岡田16

 いずれもあがれずに流局。岡田プロがファイナル行きを決めました。

 見応えのあるMリーグスペシャルマッチでした。国士無双13面待ちのあがりで勢いに乗る岡田プロのさらなる活躍を期待しています。

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