見出し画像

懐かしい望月プロの豪快な清老頭

 激レアな役満といえば何を思い浮かべますか?。

 「清老頭」と答える麻雀ファンは多くいると思います。

 アタマもメンツも老頭牌(1・9牌)だけでそろえてあがるのは極めて難しいです。

 清老頭といってすぐ名前が出てくるのは日本プロ麻雀連盟・原佑典プロ。麻雀最強戦2021全日本プロ選手権で決めた門前清老頭は強烈でした。

 日本プロ麻雀連盟のホームページには、麻雀最強戦を連覇したTEAM雷電・瀬戸熊直樹プロを原プロがインタビューした記事が掲載されています。

 それを読んでいるうちに麻雀プロの公式戦で、もう一つ心を揺さぶられた清老頭を思い出しました。

 日本プロ麻雀連盟・望月雅継プロが2014年12月に第31期鳳凰戦A1リーグで決めた一撃です。

 望月プロは鳳凰位のタイトルを獲得したことのある強豪。女流モンド杯の解説などでも活躍しています。

 この清老頭では、夢のような高い手を目指すことから「ドリーマー」の異名を持つ望月プロらしい豪快な打ち回しに魅せられました。
 
 第31期鳳凰戦A1リーグ第9節3回戦。瀬戸熊直樹プロ、望月雅継プロ、ともたけ雅晴プロ、沢崎誠プロの並び順。

 南1局を迎え、持ち点は北家・沢崎32800、南家・望月30600、東家・瀬戸熊29400、西家・ともたけ27200です。

 望月プロの3巡目の手牌です。1筒、9筒、1索、9索がそろってトイツになりました。

 望月プロはここから果敢に鳴き仕掛けをして、清老頭を目指しました。

 4巡目に1筒、5巡目には9索を続けてポンしました。

 ジュンチャンのイーシャンテン。けれども、望月プロが思い浮かべているのは清老頭だけです。

 場には9萬が1枚も出ていません。山には4枚全て残っていました。

 望月プロは7巡目に8萬を重ね、ジュンチャンに加え、トイトイのイーシャンテンにもなりました。

  それでも、清老頭しか眼中にありません。

 望月プロは8巡目に9筒を暗刻にして8萬・1索のシャンポン待ちで聴牌しました。

 望月プロにとってトイトイは仮の聴牌。清老頭に向かい、場に出ていない9萬引きを狙います。

 望月プロは9巡目に待望の9萬を引き入れました。

 ペンチャンの7萬待ちですがフリテン。1索をポンするか暗刻にするか、9萬を重ねれば清老頭の聴牌です。

 ドラの3萬を暗刻で持つ親の瀬戸熊プロが11巡目に2筒・5筒待ちで聴牌。望月プロの鳴き仕掛けにひるまず、思いきってリーチしました。

 山には5筒が1枚だけ残っていました。

 望月プロにオリの選択はありません。11巡目に危険牌の6萬を勝負。12巡目に絶好の9萬を重ねて8萬を切り、清老頭の聴牌です。

 9萬・1索のシャンポン待ちで山には9萬が2枚、1索が1枚残っていました。

 残り枚数では望月プロが有利なめくり合いとなりました。

 けれども、望月プロも瀬戸熊プロもなかなかあがれません。

 このまま流局かと思われた19巡目、望月プロは9萬をツモりました。

 望月プロは清老頭の8000、16000(+1000)です。1・9牌のトイツ4組から大胆に仕掛け、まさに夢のような超大物手を成し遂げました。

 ドリマーの名にふさわしい役満。また、晴れの舞台で望月プロの活躍を見せてほしいです。


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?