見惚れる街、東京
ちょっと時間ができたので、ひとりで日帰りの東京旅へ。
最近は飛行機移動が多い。
時期を誤らなければ新幹線より安く速く行けるので、福岡空港の立地と格安航空各社には感謝してもしきれない。
今回なぜ東京行きを思い立ったかというと、巷で話題の皇居財布を買いに行きたかったから。
本革のかわいいがま口が数千円で買えるらしく、SNSで見てからというものずっと忘れられなくて買いに行くことを決意した。(飛行機で買いに行ったらお財布的には意味ないのはスルーで)
なので飛行機が着いてから真っ先に向かったのは皇居。
皇居とその周りはやっぱり清廉な空気を感じる。秋らしい涼しさもセットで深呼吸したくなるぐらい心地よかった^^
時間があったらゆっくりお散歩したかったな。
お財布は売り切れの日も多いと聞いていたけど、11時半頃に行っても5色ぐらいから選べた。
本当にどれも可愛くて迷っちゃった…また別の色もいつか買いたい!
あと本真珠の一粒ペンダントもお迎え。これも驚き価格。
色味や大きさが微妙に違うらしく、店員さんが選ばせてくれた。
たしかに細かい傷や剥がれ?は側面とかにすこーしあるけど、このお値段で本真珠はすごいよ…シンプルな一粒デザインだし、気軽に日常使いができるのは嬉しい。
⭐︎
その後は歩いて静嘉堂文庫美術館へ。
最近茶道を学びたい欲がとても大きいので、お茶に関する美術館見に行っちゃおっかな〜のノリで軽い気持ちで来たはずだった、のに……
本当に本当に心臓を鷲掴みにされたような、衝撃的な出会いがありました。
ここに来れたことだけで今回の東京旅は花丸満点。
それがね…国宝 曜変天目(稲葉天目)という茶碗。
お写真は撮れなかったけど、グッズやポスターは撮影可能だった。あとホームページにも綺麗な写真が載ってる。
大学で日本文化を専攻しておいて大変恥ずかしいのだけど、お茶も日本文化も美術芸術も不勉強でこの茶碗の存在を全く知らなかった。
完全な形で現存しているものは世界にたった三碗だけ、色模様の出方も含めて奇跡のような茶碗。
この展覧会ではいろんな茶碗や茶入れ、香合など茶道具をたくさん見て、
純粋に綺麗だな〜とか大名物になるとやっぱり錚々たるメンツが所有者歴に並ぶな〜とか、
戦乱等もあったなかで大切に受け継がれてきたものの美しさよ…
みたいなことをぼんやり考えつつ楽しく拝見していたから、
最後に突然この曜変天目が現れて、脳が溶けちゃったんじゃないか?というぐらい衝撃を受けた。
二十数年間生きてきて、こんなに美しいものに出会ったのは初めてだ。
宇宙を見た と思った。
意識のすべてが茶碗の中に吸い込まれていって、
ただ無限の空間に漂っているような、そんな感覚。
えも言われぬ構造色の輝きと、鮮やかでどこまでも深い青を見ていると涙が溢れそうだった。
時が許すなら一生でも見ていたいと思えるほど心を奪われて目が離せなかった。
こんなにすごいものが東京にはあるんだなぁ。
心を揺さぶられるものに出会えることは、本当に幸せなことだ。
本当に今日ここに来られて良かった。
曜変天目グッズいっぱい買った!
本物の輝きには敵わないけど、あの感動を少しでも暮らしの中に留めておきたくて…
また絶対見に行きたい。
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興奮冷めやらぬまま次に向かったのは三井記念美術館。
東京には財閥系の美術館や重要文化財の建物がたくさんあるけど、三井系列のものはさすがに圧巻。
ここでも有名な茶道具がたくさん所有されているとのことだったので、かなり期待して訪れた。
が、特別展しかやってなかった( ; ; )
弥勒菩薩信仰についての展示で、てっきり特別展の後に常設展スペースがあって茶道具を見られると思っていたら、本当に特別展しかなかった。
(途中、展示室のひとつとして茶室が現れたのでついにきた!!!と思って見たら茶室に仏像が置かれていてああ…となった)
うーむ、調べ不足…
弥勒菩薩信仰についての展示も面白かったけど、完全に茶道具モチベだったので気合いとコンディションと時間が足りず、ほぼ流し見でしか見られなかった。
ちょっともったいないことをしてしまった。
ただ、とても素晴らしい美術館であることはよくわかったのでまたリベンジしようと思う。
⭐︎
気を取り直して人形町にある小網神社へ。
途中丸の内〜日本橋エリアを通った。この辺やっぱりすごく好き。
小網神社は東京随一のパワースポットとして有名になっていたところで、わたしも合格祈願をしに参拝。
平日の昼間で雨も降っているのに人がすごい。
参拝しておみくじを引くと大吉!嬉しい。
心がしゃんとする神社だった。ありがたい気持ちで勉強頑張ろうと決意した。
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次は近くにある菓子司 玉英堂彦九郎へ。
和菓子の百名店に選出されており、虎家㐂が有名。
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そして今回のもうひとつの大目玉、六本木のパルファンサトリのアトリエへ。
お気軽にお越しくださいとの案内だったので予約せず伺ったけど、運よく入れたのでラッキー。
マンションの中にあるので入る時緊張した。
抹茶の香りとして話題だったひょうげを嗅ぎに行きたかったのだ。
説明文とムエットと肌に乗せて実際に使うのとは全く違うということを重々理解しているので、香水はなるべく嗅いでから購入したい。
ひょうげも見事にイメージをひっくり返される香りだった。詳細はまた改めてどこかで書きたい。
ひょうげ以外にも夜の梅や桜もすごく良かったので季節が変わったら着けてみたいな。
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次に向かったのは南青山の菓子匠 菊家。
数々の茶人や有名人御用達の和菓子屋で、和菓子百名店のひとつ。
向田邦子も愛した水羊羹で有名。
ここは惜しくも臨時休業…かなり楽しみにしていたのでショック。
また絶対リベンジしよう…
余りに余った和菓子欲を満たすため、そのまま表参道のhigashiya manへ。
ここも和菓子百名店に名を連ねる一店。
店舗もお菓子もめちゃくちゃ小洒落ている。
悩みに悩み、ひと口菓子のセットとみたらし団子を購入。
みたらし団子、びっっっっくりするぐらい美味しかった。人生ナンバーワンみたらし団子だった。
たれが絶妙なのよ。尖りのない、丸く優しくだけど味わい深いみたらし。
数々のブランドが並ぶおしゃれ通りでみたらし団子を一心不乱に貪りながら歩いていたら、イッセイミヤケの店員さんと目があって恥ずかしかった。
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最後は東京大神宮へ。
ここは東京に住んでいた頃から何回も参拝しているので、懐かしいという気持ち。
どうやら以前参拝した時から恋愛に関する自分の心の風向きが変化しているので、間違わぬように、正しい選択ができるようにと参拝。
前のお守りも返納して新しいものをいただいた。
デザインが3つから選べるようになってて可愛かった。
縁結びみくじと恋みくじはどちらも中吉。
まだ言葉の意が分からないけど、いつか分かる時が来るかな。
今の自分が恋愛第一ではないので、これからの変化をゆっくり楽しみに待つことにする。
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今回の東京旅、ぎゅうぎゅうに予定を詰め込んでかなりギリギリになったので、食事の予定を全部削った。
文豪たちが通った竹葉亭のうなぎ、おが和の焼き鳥丼、今半のすき焼き…東京で食べたいものはたくさんある。
食事はすっ飛ばしたけど、全体的にはすごく満足な東京旅。
福岡に帰ると死ぬほどほっとした。
けどやっぱり東京は面白い。
2年前の自分はこの東京で死ぬほど悩んで、自分の心のために逃げ出してしまったけど、東京は魅力的な街だよなぁと心から思う。
またいつか縁があるのかな。
あと、今回の東京旅のオトモは『利休にたずねよ』でした。とても面白い。
長くなってしまったのでここらへんで。
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