見出し画像

評判最高のバンコクテーラーでスーツを仕立てる

なんで?フットワーク軽すぎません?と現地勤務の日本人に言われたこの行動。なぜかと言うと・・・

「あーそういえば、スーツサイズ直ししないとな、ブカブカだしなー、ライン崩れてるしなー」と脳内で考えていた所バンコクはオーダーメイドが早くて安いという情報を事前に仕入れていた私は「トリップアドバイザー」で評判の店をいくつか調べる事にした。すると出てきたのが見出しにもなっている「EMPIRE:エンパイアテーラー」である、ほぼ満点の口コミばかりの内容かつ最速3日という驚異のスピード、帰国まであと4日、私は早速手持ちのアイフォーンで電話をかけた。

結論から言うと「今から来てね、それなら間に合うから」との事だ、恐ろしい。電車を数駅乗り「nana駅(ナナ)」で降りて後は徒歩。どうやら繁華街でありテーラー街でもあるのか路面にはたくさんのテーラーがある。スーツ、ドレス、シャツにトラウザーズ5分も歩くとテーラーの隙間に他の店があるぐらいだ。

他の店より圧倒的に広く豪華な店構えに少々ビビりながらも入店すると、店長であろう「サニー氏」(インド系のイケメン)が渋い小声で「いらっしゃいませ、お電話頂けた方ですよね?」とペットボトルの冷えた水を用意してくれながらお出迎え。この時点でこの店が「本物」である空気がビンビン来ていた。スーツ、ジャケット何にしますか?と簡単な説明を受けて「シングルのスーツで布はハードユースに耐える安くて丈夫な物」と説明するとすぐにいくつかの記事を見せてくれるサニー氏とスタッフ、3名に囲まれながらこの色はどうだ?これはいいぞ!などとあれこれ、そうしてネイビーの生地を選ぶとすぐにズボンのタック数、襟やベントや裏地などの細部の注文に入り早速採寸開始、店長自らメジャーを当ててスタッフにメモさせてゆきサイズが確認出来たら彼が一言「じゃあ、明日の夕方5時に来てください。仮縫いです」と言い放つ。早い(白目)

次の日とパーフェクト

スーツを作る事が少しでもわかるとこのスピードの異常さがわかるので、仮縫いに遅れないようにむかう。渋滞で少し遅れそうになったのでバイクタクシーで3駅ほど爆走。そんなに車の間を抜けようとしなくて良いじゃない!と思うほどに無理やりにでも車の隙間を縫うように走るバイクタクシー。
現地の人も奥さんには「危ないので乗らないように」と声をかけている。そしてしょっちゅう事故を起こして問題になっているようだ。

話がそれた。何とかして到着するとズボンから合わせ、ほぼほぼ直しの必要のない出来栄えとシルエットに感心する、しかし、上着がまだ来ていないそうでまたもや水を渡されて椅子で待つことに、その間も白人客が五月雨に訪れては試着やフィッティング、注文などをしては出てゆく。本当に各国に評判なんだなと独り言ちているうちに上着到着。

袖がついていない状態で上着を羽織りフィッティング、その後袖をつけてアームホール回りの調整、店長でイケメンのサニー氏が小声で「パーフェクト!パーフェクト!」と独り言なのか鼓舞しているのかわからない雰囲気で繰り返す。空気を察する日本人である私は「イエス、パーフェクト!」と小声で返す。しばし微調整を行ったあと気になるであろう箇所を触ったり引っ張ったりして、私に少し動くように勧めるしゃがんだり椅子に座ったりして可動域を確かめると終了。「じゃあ明日の好きな時間に来て」とんだ剛速球だ、徹夜で作業するもしくは夜番の針子さんに敬意を表して店を出た。

EMPIER TAILORS
http://www.theempiretailors.com/

完成そしてパーフェクト!

さて、翌日の昼過ぎに訪問すると「出来ています。早速試着を」とフィッティングルームに運ばれる私。そして遅れて届くいつもの冷えたペットボトル。するとどうだろう、昨日の時点で気になっていた点(少しきつい)がすべて解決されておりしかもパーフェクト!なシルエット。店長のサニー氏もしきりにパーフェクト、パーフェクトと繰り返す。鏡に映る自分はこれならどこのお店にも入れるし、どのような女性もエスコート可能だろうと思わせる仕上がり(中身は別)でサニー氏と私だけのパーフェクト祭りが始まった。そして無事スーツを受け取り店を出るときに固い握手をして「また来てね、直しもするし、友人紹介してくれると嬉しい」と素直な営業トークに快く名刺を複数受け取るとエンパイアテーラーの袋をもって店を出た。

話すことが遅れたが支払いは前金で半額、受け取り時に半額という感じ。ビザカードは使えた。 

エンパイアテーラーの袋をもって歩く(アロハとハーパン男)私に並びのテーラーのスタッフが「ウチでも買え!」「くそ!またエンパイアか!」「エンパイアで買えるならウチでも買えるよ?見ていきなよ!」などと熱いコールをくれる。それを聞きながら選んだ店は間違いではなかったなーと誇らしい気持ちでホテルに帰るのでした。

終わりに

正直次にタイに行くならまた何か作りたいと思わせるお店。紹介もしてあげたいし、今回は5万円だったけど日本でこれを作るとなると、どう見ても倍以上はすると思う。ジャケットだけ、シャツだけ、トラウザーズだけなども仕立ててくれるそうなのでバンコクに行く際はお勧めの店である。いや、真剣に



サポートはありがたくこのnoteの維持、今後のスリランカでの仕入れ、デザインの依頼、商品写真撮影の依頼などに利用させて頂きます。