見出し画像

女女感情バトルアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』

 このアニメはバンドアニメだけれども、演奏しているシーンはそんなに多くは無い。

「私ね、燈ちゃんの歌詞……前から苦手だったんだ。なんていうか……いつも、剥き出しでしょう」

『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』第13話より
左:高松燈、右:長崎そよ

 ベースの長崎そよはMyGO!!!!!のボーカル高松燈たかまつともりに対してそう伝える。回を重ねる毎にそれぞれのキャラクターが剥き出しの感情で話し合うシーンが増えていく。

 このアニメに出て来る登場人物はそれぞれみんな多かれ少なかれ"不器用"だと感じる。それがきっと私は愛おしいんだと思う。

切なくて愛おしい 今ならばわかる気がする

『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』第3話『春日影』より

   大人になればもっと冷静な話し合いなどそういうことが出来るのかなと思うが、CRYCHIC(※燈がかつて所属していたバンド)の元キーボード豊川祥子とがわさきこに至っては話し合おうとする姿勢すら見せないし、見ていてどうするんだこのアニメ……と思った。

 ※ちなみに、このアニメの脚本家の綾奈ゆにこ先生も「生きづらそうな人間たち」と形容している。

  私は百合アニメが好きで毎期百合アニメを探し求めている。だから、『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』に出会えて本当に良かったと感謝している。

百合とは……女性同士の恋愛を含めた濃密な関係性を題材とした創作ジャンル。

pixiv百科事典より

 百合が好きな人にこのアニメを是非見て欲しいと思うが、それ以外の人にももちろん見て欲しいと思っている。

 このアニメは個人的には私が好きなアニメ『リズと青い鳥』(※吹奏楽アニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズの外伝)に近しいものを感じ取った。キャラクターの息遣い(リアリティ)が極限まで表現されていると思ったからだ。
 両者のアニメに1分1秒足りとも無駄なシーンはおそらく無い。
 (千早愛音ちはやあのやん×高松燈、傘木希美×鎧塚みぞれに似た描写やキャラクター同士の関係性を垣間見た。)

左:千早愛音

 このアニメを見て誰かに共感出来るかもしれないし、出来ないかもしれないけれども、少女たちの剥き出しの感情を是非見て見届けて欲しいと思った。


この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,745件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?