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日進市立図書館(愛知県)

愛知県の日進市が運営する公立図書館。
元は『日進町立図書館』だったが、1994年に「愛知郡日進町」から「日進市」へと変わり、市立図書館となった。
風の噂では日進は経済的に潤っており、その背景から市制に移り変わり、この図書館設立にもかなり潤沢な資金があったとかなかったとか……?

その噂の真偽はさておき、この図書館が設備と蔵書とサービスが行き届いた素晴らしい図書館であることは事実である。
建物自体の敷地面積だけでなく駐車場も相当な台数が駐車できるだけの面積があり、屋根付き駐輪場も完備。
正面入り口脇にはカフェがあってカフェだけの利用も可能なようだった。

入ってすぐに貸出用の車椅子と歩行補助具がある。施設内はバリアフリーとなっており、2階建てで当然エレベーターもあった。トイレも綺麗で誰でもトイレもある。
カフェ以外にもテラス席やバルコニー席など多様なくつろぎスペースが用意されており、自販機と給水器もあるのでなかなか隙がない。
1階に学生用学習席、2階にフリーWi-Fi利用可能の社会人席と、利用目的と利用者層を区別したスペースで誰も彼も学習や作業が捗っているようだった。

なかでも特に印象的だったのは1階の子どもスペースだ。
まずとにかく広い。これほど広い児童スペースは見たことがない。
蔵書も豊富で全蔵書の中で一番ではないだろうか?
やたらでかい大型絵本(一抱えほどある)も置いてあり、それらを読み聞かせる読み聞かせスペースも当然のようにあった。
その近くにはベビーコーナーもあり、親が安心して子どもを連れてこられるような配慮とサービスが手厚い。
更にそうした児童コーナーとは別にティーンズコーナーまで用意されていた、それもかなり充実した。
どうも日進市は子育てにかなり熱心であるようだ。

ところでOPACや貸し出しサービスはどうなっているのかと見回してみたところ、セルフ貸し出し機が4台(!)に、キーボード入力の検索機が複数と、児童コーナー付近に子どもでも使えるタッチパネル式の検索機があった。
これはかなり先進的であると感じた。少なくとも小生の知る愛知県内の公共図書館においては。
しかも有人の貸出カウンター(機能的なデザインのカウンターに3名の職員さんがいた)とは別に、レファレンスサービス専用のカウンターがあり、司書の方が常駐されていた。
これはすごい。
図書館の司書といえば何かと忙しそうで(あるいは稀にやる気がなさそうで)話しかけづらい公立図書館の司書にレファレンスサービスを受けるというのはなかなか気後れするものだが、これは素晴らしい。

結論として、日進市立図書館は恐らくは愛知県でも有数の素晴らしい公共図書館であるといえるということがわかった。
特に図書館の児童サービスにおいて今後はこちらの図書館を参考にさせてもらいたいと思う。

2017/8/1 ネロ造

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