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S: La Ribot/ Monnier/ Rodrigues, « Please Please Please»

2019/10/18, @Centre Pompidou

La Ribot、Mathilde Monnier、Tiago Rodriguesさん3人のコラボレーション作品で、2019年9月にローザンヌのThéâtre de Vidyで発表されたばかりの、彼らの最新作である。

La Ribot(1962〜、現在57歳)さんは、マドリッド生まれのコンテンポラリー・ダンスの振付家、ダンサー、現代美術作家。ちなみに本名はMaría José Ribot Manzano。現在はジュネーブ在住。danse platicienneのビッグネームだ、とフェスティヴァル・ドートンヌでは紹介されていたけれど、danse placticienneって何だろう、初めて聞いた。「パフォーマンス・アート」とダンスの境、と言えるような、強烈なヴィジュアルを持つ(同時代のコンテンポラリーの振付家と同じく、彼女の作品にも裸体がしばしば登場する)作品が特徴。クラシックバレエ、モダンダンス、コンテンポラリーダンスすべての教育を、マドリッド、フランス、ドイツ、ニューヨークとさまざまな場所で受けている(強すぎ)。1984年から作品を作り始めている。2000年代からは、テート・モダン、ソフィア王妃芸術センター等々、錚々たる美術館での作品発表や、ヴィデオ作品の制作など、ダンスというジャンルに収まらない、広い活動の幅を見せている。La Ribotは、生誕100周年万歳カニングハムと並んで、今年のフェスティヴァル・ドートンヌで最もフィーチャーされている作家であり、「Le  Portrait de La Ribot」と称し、彼女のおよそ25年に渡る創作活動の全貌を見ることができる(スゲー)。今回のラインナップを見ると、La Ribotは、とても積極的にほかのアーティストと協働してきた作家なのだな〜と驚きのため息。フェスティヴァル・ドートンヌの目的の一つは、後世に「コンテンポラリー」の輝きを伝えることでもあり、全ての若者よこの人を刮目して見よ!という感じである。私はPlease Please PleaseとAnother Distinguée しか見なかった…非常に後悔…無知だった…😩

Mathilde Monnier(1959〜、現在60歳)も、La Ribotさんと同時期にダンサーとしての活動をスタートさせている。今年の6月までCNDのディレクターを務めていた。彼女の最近の興味はアフリカにあるらしい、とても興味がある(大雑把ですみません)。あと彼女の活動で興味があるのは、François Verret、Josef Nadj などと協働していること。調べなければならない。La Ribotさんとのコラボは初めてではく、2008年にGustaviaという作品を作っている。これはYouTubeで一部を見ることができる。

Tiago Rodrigues(1977〜)さんはポルトガル出身の役者、演出家、劇作家。(comédienは、「コメディアン」じゃなくて、「役者・俳優」、、)シェイクスピアの作品などの演出で知られている模様。結構面白そうな活動経歴だったけれど、あんまり調べていないのでピンと来ていない。ネットで調べたら、アヴィニョン演劇祭に出品したSoproという作品のティーザーが出てきた。ポルトガル語のストリートプレイ?なのでサッパリ分からないけれど、面白そう。今回のPlease Please Pleaseの脚本を担当しているらしい。

この3人に共通する興味は、「(身体に割り当てられたポジションからの)解放」。

Please Please Pleaseでは、モニエさんとLa Ribotさんが、青緑と黒金のギラギラのジャンプスーツを着て、舞台の端から端まである巨大な尻尾?毛の生えた蛇?のようなオブジェの周りで踊る。話の内容は母と娘の葛藤、だったらしいが、実はフランス語が全く分からず、全く記憶に残っていない。😭そう、この作品も結構寝ちゃったんだよなあ〜〜〜〜

この作品を最前列上手で見てしまったのは失敗だった。オブジェが巨大だし、二人はほとんど端と端に分かれて踊るので、常にどちらか一方の動きしか目で追えなかった。

3人の、Please Please Pleaseについてのインタビュー映像。さすがにロドリゲスさんは公式写真、詐欺りすぎだぜ…マチルド・モニエは、ステージ上ではかなり年をとって見えたのだけれど、このインタビュー映像ではかなり若々しい。

3人がインタビュー映像内で言及している、James BrownのPlease Please Please。

Le MondeにもArt PressにもPlease Please Pleaseの批評記事が載っていたけど、まだ読んでいない。いつ読むんだよ!

正直に言って、見たときには、La RibotさんもMathilde Monnierさんの価値もわかっていなかったので、手抜きで見てしまった。ので、あんまり感想がない。強いて言えば、オフィスマウンテン「誰だって臍を噛む」のような、あるいはチェルフィッチュの「スーパプレミアムソフトWバニラリッチ」のような、ていうか山縣太一の表現を思い出した。ダンスとストリート・プレイが一体になっている、という点においてのみだけど…山縣太一は時折WSを開いているみたいなので(しかもめっちゃ安い)、帰国後行こうというメモ。






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