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勉強が好きな子どもにするには

年長さんのクラスで初めてヘ長調というものを教えたら、今までさんざん「ドがすべてのはじまり」と信じていた子どもたちには衝撃的だったみたいで、この写真みたいに

「ぬぅをおおおぉおおおおおぉう〜〜〜〜!!!」

と大騒ぎになった。

(写真は小3と小4男児に再現してもらいました。名演技です。まさにこうでした)

「ふぁ?!

ふぁから始まる・・・だとぉ・・・?!」

って感じ。

すっごく面白かった。

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子どもは本能的に「新しい知識を入れて脳を悦ばせたい」と思っていると思います。

ひとつ賢くなると、それを大人に教えたくてたまらず、知っていることを「知ってるーーーー!!!あれだー!!」と言いたがっています。

その承認欲求を十分に満たして、そろそろ飽きて「あぁ、あれね。知ってるよ、ハ長調でしょ?ドでしょ?」ってなったところに、クイズを出します。

「知ってる!」「あたりまえ!」をベースにして、違うところをチラ見させて、「えっ?!なに、なに、待って、何?」って釘付けのところに、ほんの少しずつ、新しいことを見せると、「分かった!レ?シャープ?」とか、さらに知っていることを当てずっぽうに言いまくります。

その、合ってるようでちょっとだけ違うってことを重ねていくと、新しい学びに興奮して、ほんとにほんとに嬉しそうにみんなで大騒ぎします。

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わたしの教室にはひっそりと英語クラスもあります。(リトミックをやってる子だけのクラスなので、募集はしてません)

わたしは、「楽しい英語はやらない」と宣言してあります。「先生は勉強が大好きな語学オタクだから、がっつり言語学として英語を教える。めっちゃくちゃ面白い文法もやる。だから勉強したくない子は他の教室の方がいいと思う」と先に伝えます。

先日は、「分詞とはなんだ?!なぜ、現在進行形はbe動詞と一般動詞が混ざったかのようになるのか?」というテーマで高学年〜中1が30分、議論を重ねました。

勉強が嫌い、英語は嫌い、と公言していた子が「面白かった〜〜〜〜!みんなで推測を重ねると面白い」としみじみ言っていました。

わたしは、子どもは誰でも本質的に勉強が好きだと信じています。「新たな発見を積み重ねさせること」「概念について議論させること」を、大人はファシリテーターとして導くと、どの子も能動的に楽しく頭を使います。

「正解はコレだから、理由はともかく覚えなさい。覚えたかどうかはテストで確かめます」というやり方では、勉強嫌いをどんどん増やすだけだと思います。

大学に入ると、ようやく脳が悦ぶ勉強が始まるのだけど、そこまで保たず、脱落してしまう子が大勢います。わたしの体感では、9割の子どもは勉強が好きになります。

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