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世界にひとつだけの花

2008年に発行した、教室のおたよりに書いた方針です。子どもひとりひとりを伸ばすやり方について、保護者様に理解をいただけるように説明しました。

今もまったく変わっていません。

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私が今まで子どもを見てきて、経験上思っていることは、子どもは生まれながらに動きや声の質に特徴を持っているということです。

キビキビした子、緩慢な子、ダラダラした子、ちょこまかした子・・・、ハリのある声の子、ささやくような声の子・・・、そして、リトミックで動かしてみたり、英語を発音させたり、ピアノを弾かせたりすると、動きと声の質にそっくりな音を出します。ということは、それはその子の個性だということです。

 体の重心が中央にあり、姿勢がよく、体に芯がある子が、クラスに1〜2名います。そういう子は、何をやらせても上手です。ドラムを叩かせてもピアノを弾かせても、英語を言わせてもステップをさせても、ダンスを踊らせても上手。いわゆる「才能のある子」なんでしょうか、こういう子が。

 また、頭のいい子もクラスに1〜2名はいます。そういう子は、先生の言いたいことをパッとつかみ、反応するのが得意で、器用なので、これまた何をやらせても上手なことがあります。

 それから、努力家がいます。こういう子は、つかみは遅いけれども、一度つかんでしまうと、器用な子よりずっと定着がしっかりしていて、いつでも安定した結果を出せます。

 以上、3タイプがいわゆる優等生。なんでもよくできる子です。ところが、こういう子をいつの間にか超えてしまう子がいます。それは、「好きな子」です。ピアノが好き、英語が好き、リトミックが好き、そういう子が結局は一番強い。だから、才能や向き不向きはあんまり関係ないんですね。すごく才能があって、向いていても、本人に興味がなければ意味がないし、興味がないのに強制することではないです。

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