データから考えるApp Storeのスクリーンショット
最近、デザインの勉強ばかりしている田畑(@nerd0geek1)です。
つい先日、個人で開発・運営しているアプリの更新をかけようと思ったのですが、みなさんご存知の通り2019年3月27日以降、iPhoneアプリの新規申請・更新にはiPhone XS Max(6.5inch)のスクリーンショットの提出が、iPadアプリの新規申請・更新にはiPad Pro(12.9inch)のスクリーンショットの提出が義務付けられるようになりました。
したがって、iOSアプリをiPhone/iPad向けにリリースしている場合、以下の3サイズのスクリーンショットを用意が必要に...
・5.5inch
・6.5inch(←New)
・12.9inch(←New)
個人アプリのためにデザインを勉強しているところもあったので、ちょうど良い腕試しの機会としてスクリーンショットのデザインに挑戦してみようと思ったのですが、ここでふとした疑問が。
最近のApp Storeのスクリーンショットは
画面キャプチャのみ(Instagram)
縦型、画面キャプチャ + キャプション(Snapchat)
横型、 画面キャプチャ + キャプション(Smooz)
最初の2枚を1つの画像として扱ったもの(SHOWROOM)
そもそも最初の1枚に画面キャプチャが含まれていないもの(FiNC)
といったように様々なスタイルで作られています。
これらを見ていくうちに
・どういったタイプのスクリーンショットがユーザーを引きつけやすいのか
・スクリーンショットのうち、何枚目までは見られるのか
・何枚目のスクリーンショットまで注力するのが良いのか
といったところが気になったので調べてみました。
アプリマーケティング研究所(2015/08/21)
まずは、2015/08と少し古いデータですが、noteでもおなじみアプリマーケティング研究所によるデータ。
上記ツイートでもまとめられていますが、
・80%のユーザーは1枚目のスクリーンショットしか見ない
・説明文はほとんど読まれない
ということでしょうか。
ちなみに上記記事で紹介されていたような「擬似的なApp Storeページを作成し、Facebook広告からユーザーを流し込む」というのは、App Storeのメタデータの検証では割と一般的な手法のようです(他の記事でも同様の手法を用いていた)
Growth Hack Journal(2017/10/18)
お次は、モバイルアプリ分析ツールを提供するRepro社が運営するGrowth Hack Journalより。
こちらの記事では、
・アプリの詳細ページにユーザーは7秒しか留まらない
・ユーザーのうち、13%しかスクリーンショットをスクロールしない
・縦型の場合、9%しかスクリーンショットをスクロールしない
・横型の場合、5%しかスクリーンショットをスクロールしない
・スクリーンショットを拡大したユーザーはわずか3%だけ
・アプリの説明文を読むユーザーはほとんどいない
といったことが述べられていました。
また、iOS11以降、検索画面にスクリーンショットが表示されるようになることで
・説明文は今まで以上に読まれなくなる
・検索結果に表示される3枚(縦型の場合)ないし1枚(横型の場合)のスクリーンショットが最も重要になる
といったことも述べられていました。
Growth Hack Journal(2018/03/26)
同じくGrowth Hack Journalより。iOS11以降のリリース以降の調査によるものです。
こちらの記事ではiOS11リリース以前の記事とは逆に
・スクリーンショットを横型で揃えた場合、5枚目の到達率は15%
・スクリーンショットを縦型で揃えた場合、5枚目の到達率は11%
・スクリーンショットを横型で揃えた場合、インストール率は18%
・スクリーンショットを縦型で揃えた場合、インストール率は13%
と数値的には横型のスクリーンショットのほうが良いインストール率につながっていることが述べられていました。
それ以外にも
・スクリーンショットをストーリー仕立てにするなどしてユーザーがアプリの内容
やアプリによるメリットを想像できるように
・読みやすいサイズのキャプションに短く明確なメッセージを
・視覚的要素(ズームアップなど)を利用して伝えたい機能の強調を
といったことが述べられていました。
まとめ
ここまで出てきた内容をまとめると
・一般的に縦型より横型のスクリーンショットのほうがパフォーマンスは良い
・ただし、縦型なら検索結果に3枚表示させられるが、横型なら1枚のみ
・縦型なら3枚目まで、横型なら少なくとも1枚目に注力すべき
・説明文はほとんど読まれないので、説明文に注力するよりスクリーンショットに
注力すべき。
といったところでしょうか。
個人で開発・運営しているアプリがツール系アプリであり、ツール系アプリは基本的に検索からのダウンロードが主であるため、Smoozのような横型スクリーンショットか、SHOWROOMのように3枚のスクリーンショットで訴求をしていくスタイルが良さそうです。
サポートする代わりに個人開発はじめましょ! iOS👇 https://developer.apple.com/jp/support/enrollment/ Android👇 https://play.google.com/apps/publish/signup/