夜が明ける
本の紹介と感想。
物語は男子高校生、主人公オレ、友人のアキ、二人が33歳になるまでの物語です。
気軽に読めない。重ための内容です。
昨今、問題になっている経済格差、貧困、虐待などをテーマに描かれた小説です。
作者の西さんは、自身が当事者では無い事から書く事に凄く悩んだそうなのですが、今、書かなくてはと言う強い思いで執筆されたそうです。
差別や虐め、貴方の周には無いだろうか?
見て見ぬふりをしていませんか?
人の悪口、陰口言ってないだろうか?
一人で抱え込んだりしていないだろうか?
私は正直、しんどい事に目を背けてしまう事が結構ある。
正しい事を正しくやって、上手くいかない事ってあると思う。
会社や学校で、大抵の人は波風立てたく無いんじゃなかろうか。凄く分かります。
しかし、言葉にして、行動として、示さないといけない時があります。
虐めた人、忘れてますよね。
虐めを受けた人は忘れません。
傷は目には見えないものかも知れません。
でも、たしかに蓄積されています。
虐めたとは思ってなくとも、嫌な思いさせてしまってる事もあります。
良かれと思ったことで、嫌悪されてしまう事もあります。
正解を出すのは、難しいかもしれない。
でも考えないといけない。
与える人と与えられる人、持つ人と持たぬ人。残酷だけど、ある。
周りに目をやれる人、考える事が出来る人て社会でも優秀な人が多いと思う。
私は偽善って言葉が苦手です。
悪い意味で使われることが多いと思うですけど、言葉通りじゃ無い事が多いと思います。
本心を偽りだと言われたり、それに善は偽りであっても、あった方がいいじゃないか。
揚げ足取るなよって、思ってしまう。
余裕があると相手にまで目がいく、無いと自分でいっぱいっぱいになる。恥ずかしながら私は後者だ。
この小説を読み、私が一番に感じた事は人に助けを求めていいんだ、頼っていいんだという事です。
恥ずかしながら、大人になるにつれて、変に自意識やプライドを鎧として纏っていた事に気付かされました。
無理すんな、と、背中を押して貰えました。
見え方、感じ方ってタイミングなのかなと思うことがあります。心情、年齢、立場で捉え方って変化すると考えいます。
私はいいタイミングでこの本に出会えたなぁと思います。
気になった方は是非、読んでみてください。
好みもあるかと思いますが、いい本です。
最後に元気の出る一曲。
忌野清志郎さんでJUMP。
清志郎さんの声、やっぱり良いですよね。
この曲大好きです。
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