最短コミュ力って?
レンコンは焼き立てアツアツの玄米餅にお湯、昆布ときな粉をかけてフウフウしていた。そこへ大急ぎでニンジンがやってきてこう言った。
「ああさむかった~、ん?ステーキ?」
玄米餅なんだけどと言いかけたが、ふと玄米餅をみた。直方体にカットされた玄米餅は分厚く膨れ上がり茶碗の中で焦げ目をつけて肉厚感を醸し出していた。
ふとなぜいよかんが玄米餅をステーキと言ったのかと考えてみた。ステーキ→畑のステーキ→大豆
これなら納得だが、玄米は大豆ではない。しかし、いよかんは大豆=玄米としたようだ、というのは、どちらも穀物色で形が無く似ていたからだ。
「ああ、ステーキね、玄米を大豆と見立てたでしょ?」
二人は大笑いした。
要約するとこんな感じだろう。「わあ、玄米餅美味しそう!え、そんなに膨らむの?まるでステーキみたいじゃない!しかも2個も浮かべて!栄養ありそうだね。」
相手に自分の言葉を連想させるニンジンに驚くレンコンだった。しかし、ニンジンはさらに上手だった。
「でしょ、ステーキにみえちゃったよ。」
「え?」
そう、大豆⇔玄米ではなく、焼き餅=ステーキ、つまり焼き餅がステーキに見えたからそう言っただけだった。そして、大豆はお肉と同じくたんぱく質が豊富なので、畑のお肉なのであり、畑のステーキではなかった。
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