未来インタビュー「渡邊美貴さん」
「毎日遊んでるようなもの。仕事しなさいって思うわよね。」
人事育成、企業社員研修などを手掛ける「(株)ミキタウン」社長・渡邊美貴さんは大きな瞳を細めて笑う。
元々海外留学の経験を活かして英会話レッスンをご主人の扶養に入りながら取り組んでいた美貴さん。4人の子持ちの母でもある。
活動の中たくさんのパパママたちに触れていく中で、もっと自分らしく生きていってほしいという想いが強くなり2019年そんな個人で活動する女性の夢を叶えるための手助けも取り入れたセッションを開始。
同年2020年の秋に写真家小堀美沙紀さんのプロデュースする「DRESS CHANGE」という京都で行われたランウェイステージに立つことを決意された美貴さん。
そこでの経験を通し大きく自身を開放し、2021年4月に(株)ミキタウンを創立。
そのランウェイでどんな変化があったのか尋ねてみるとすると「やりたいことをやらせてもらうことで周りに優しくなれたんです」と話してくれた。
母であり、妻であるという「カタチ」に捉われて家族にやりたいことをやりたいと言えず不満をためてきた。しかし、このランウェイに参加した時、ご主人や家族にその想いを伝え、何度も東京から京都へ足を運んで参加させてもらうことができた。その自分のやりたいことをやらせてもらったことで、自己満足感が満たされたとき、夫にも「あなたがやりたいことはなに?」と聞くことができたという。
母や妻という立場が心を窮屈にさせてしまい、やりたいことを意思表示できない女性も多い。そのような社会の雰囲気は、令和2年になった時点でもまだまだ色濃く残っていた。美貴さんはそんな社会の風潮に風穴を開けたのかもしれない。
2023年11月、創立約2年半となった(株)ミキタウンには同じ思いや夢を抱えた社員とパートナー契約を結んだ5名のメンバーが集まり、楽しいことを当たり前のようにやりながらわくわくした日々を送る人たちの創出に邁進している。
現在、法人企業の社員研修にも携わっているという美貴さん。「研修を受けた取引先の方から毎日のように受けてよかったというメッセージが来るんです。」と目を潤ませながら語る。
離職率の高さが課題の企業の相談も多い。そのような企業が研修を受けることによって、社員ひとりひとりのマインドが整い、それぞれのやりたいことを企業内で叶えていく体制を作ることで、やりがいを見出していくようだ。そのため離職率が低減したという企業も後を絶たない。
セミナーや講演の仕事に邁進している美貴さん、さぞ忙しいのだろうと聞いてみると、「遊んでばかりですよ」と笑いながらちょっと肩をすくめて舌を出すようなしぐさ。
プライベートと仕事をわけて考えていないのだそう。遊びが仕事になるように3年間走ってきた美貴さん。最近は家族で日本各地の温泉地をめぐる旅行が流行っているそうだ。地方公演の仕事の前々日に家族で現地入りし、温泉や観光を楽しんだあとに、家族は帰宅し美貴さんは仕事をする。
そんな「仕事と遊び」の境界線が薄い働き方をつくっているという。
2020年から3年間で何が変わったかという問いに対してちょっと考えながら「うーん。実はいい意味であまり変わっていないんです。」という。頑張りすぎず楽しいことをやっていく、というスタンスは2020年11月時点ですでに出来上がっていたようだ。
「敢えて言うなら、他人との価値観の違いをもっと認められるようになった気がします。みんな違ってみんな良いんですよね。」と微笑む。
さらに今から3年後の2026年には自社ビルを建てる構想を立てているそうだ。そこで「わくわくして夢を叶えたい人たちのサポートがしたい。」と目を輝かせながら話してくれた。
2020年からの3年間はとにかくあっという間に過ぎていったという。たくさんの出会いがあり、自分ひとりでは叶えられなそうな夢も、想いを人に話すことでたくさんの人が手を貸してくれ、夢がどんどん加速していった。
この3年間を振り返り彼女は「これからも暑苦しい私でり彼女は「これからも暑苦しい私で夢を叶えていきたい」と満面の笑みを送ってくれた。
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