【おすすめ本】ファナックとインテルの戦略
社内で新規事業を検討されている方や自社の事業環境を見直したい方に、是非お勧めしたい一冊に出会ったので紹介する。この本で学んだことを一言でいうと「外部環境が事業の行く末を決める」ということである。
本書に記載の内容を端的にまとめると、以下となる。
アメリカでは工作機械メーカーが十分に財務体力を保有していたために社内でNC装置を開発した
日本では工作機械メーカーではなく、エレクトロニクスメーカーがNC装置を開発した
その結果、日本では機能がモジュール化されたNC装置が開発され、今日の日本の工作機械メーカーの強みにつながっている
これは非常に重要な示唆に富んでいるといえる。事業の成否は、実は事業を始めた段階の所与の変数、つまり、外部環境の違いによって成否が決まっていたこととなる。
裏返して言うと、外部環境の見極めに失敗すると、財務体力に有利で技術力があったとしても敗北してしまうということである。実際、本書では当時アメリカの工作機械メーカーは大企業であったのに対し、日本の工作機械メーカーは中小企業が多かったと述べられている。つまり、企業規模の差を埋めるほどのアドバンテージを外部環境はもたらすということである。
新規事業を検討中の方や、自社の事業環境に対する洞察を深めたい方は是非読んでみてください。
ではまた~。
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