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84歳のおじいちゃん。


以前旅行先で、囲炉裏に座りかっぽ酒を振る舞っていただいた。

パチパチと囲炉裏の火が燃えていて、灰の香りがあたり一体に漂っていた。
煤けた屋根や柱も、この燻された木が丈夫に建物を守ってくれているんだと教えてくれた。

旅館専用着の浴衣を着て、土間になっているその空間は寒いので膝掛けと電気ストーブもあった。


かっぽ酒というのは青竹の切った器にお酒をいれて温めた燗のこと。
お酒にほんのり竹の香りが付いていてそれもまた本当に癒される体験だった。


かっぽ酒をいただきながら、84歳のおじいちゃんは色んな話をしてくれた。

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