#11 アイディアの一丁目一番地。
「今週のデザイナー観察日記、どうしてもテーマが思いつかない。4日、5日ずっと迷っていくつも考えたけど、もうアイディアが出ない。」そう言う私を、デザイナー夫はニタニタして見ている。(ニコニコなのかな?!)
「もうアイディアが出ない」…👀どこかで聞いたことのあるセリフだぞ。
私【デザイナーの妻】は毎週、楽しくデザイナー観察日記を書いています。書きたいと思っているテーマも、デザイナー夫にインタビューしてみたい内容のリストもいくつもあります。でもなぜか、「今週はこれにしよう」というテーマが決まりません。5日間いろいろなアイディアを考えて、もう出ないという結論に達し、紹介文で書いたように夫にそう言いました。でもデザイナー夫はなんだかニタニタしています。(本人曰く、ニコニコ。)
あ、「いつもアイディアが出ないと言って、ウンウン唸っている僕の気持ちがわかる?」とでも言いたいのだろうか?と思っていた私の心の声が、そのまま言葉になって出ていました。「そうなんでしょー?」と問い詰めるも…
どうやら違ったらしいです。「アイディアは、考えて考えて、考え尽くして、もう出ない!と思ったその先にあるんだよ」と言います。私は「ないものはない」と思いましたが、デザイナー夫が次に言ったのは「アイディアが出ないという、その負の状態をむしろアイディアにしてしまうってことだよ」ということです。ん?んん??もう少しご説明を…いただけませぬか。
発想の転換というか、「アイディアがないという状態」を「アイディア」へと逆転させてしまうということです。デザイナー夫のストアカ講座にも出てくる、アレックス・オズボーンさんの[SCAMPER] の中の [Reverse] = [ひっくり返す] に当てはまるということ。なるほど。確かに[逆転]させたことで「アイディアがないという状態」が今日のテーマになり、私は記事を書き始めることができました。「もうアイディアはない」には、先があるんだ!
そこでふと考える。デザイナー夫も、ロゴの制作においてスケッチブックを片手に「もうアイディアが出ない」と嘆くことがあります。ということは、その状態からどう発展させるか、それこそが我がデザイナー夫が日々取り組んでいる課題なんだな👀では、デザイナー夫はどうやってそこから抜け出しているのでしょうか。
デザイナー夫が「もうこれ以上のアイディアは出ない、出尽くした」と言う時は、すでに相当のリサーチをし、分析し、スケッチをしているはずです。私の場合は[ひっくり返す]ことが答えになりましたが、デザイナー夫の場合はどうでしょうか?
今回は観察というよりも、デザイナー夫に教えを乞いました(笑)以下はデザイナー夫の教えです。
「アイディアが出尽くした」「もう自分の中にはない」というところまできたら、その後は分析した要素だけではなく、新たな要素をそこに組み入れて何か生み出さなければいけない。新たな要素を探してその対象をもっと観察したり、まだ試していない組み合わせがないかどうか徹底的にスケッチを続けたりするそうです。時には偶然の出会いを求めて散歩に行ったり(カメラ持参)、昼寝をしたりします(そうだったのか👀)。音楽をガンガンかけて「集中」の空間を作ることも。それによって、”フロー状態”に入る。これらは時間のかかる、非常に繊細な行程なのです。
そうか…深い…。「もうアイディアがない」と思ったところから、毎回こんな大変な過程を経ているのですね。これは驚きです。大変だな。頭が下がる思いです。「今週はダメかも〜」などと言って、さっさとあきらめそうになった私は、今日とても大事なことを学んだ気がします。後ろでデザイナー夫の声がする。『そうなのよ〜大変なんだから。』はい、その通りでございます。仕事の大変さを少しはわかっていると思っていましたが、まだまだ知らないことがいっぱいです。
今回は「アイディアが出ないという、その負の状態をむしろアイディアにしてしまう」という言葉にいたく感動し、「もうアイディアはない」には、先があることを学んだ【デザイナーの妻】。それを見たデザイナー夫は、「アイディアの一丁目一番地だね」と言いました。
先日、Twitterでは「デザイナーになるための一丁目一番地」について書いたデザイナー夫。今日は「アイディアの一丁目一番地」を語ってくれました。しばらく我が家では「一丁目一番地」が流行りそうです。
「アイディアの一丁目一番地」について学んだところで、もう【デザイナーの妻】の頭はパンパンになってしまいましたが、デザイナー夫のデザイン業務について、またひとつ新たな面を理解することができました☆
観察日記#11 読んでくださってありがとうございました。
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