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「先輩が私のことを羨ましいって言うんだけど、どう思う?」

今日は、社会人になった友人と久しぶりに大阪で会っていた。

数週間前に話したいことがあると言われていたので、会うことになったのである。おそらく仕事のことなんだろうなあ、と思っていたら案の定そうだった。

彼女はこの春から社会人となって希望する職場で働いている。

ある時、プロジェクトに携わるようになると他部署の先輩のことが気になるようになったという。彼の見た目に惹かれたこともあって、質問をするなどしてできる限り接点を持とうとしていた。しかし、彼が先月結婚したと言うことを耳にし「容姿もよくって、結婚もしていて向かう所敵なしじゃん!狙えないけど、いいなあ〜」と思っていたという。

そう思いつつ、しばらく彼と話していると何度も同じ言葉が出てくることに気がついたそうだ。それは「羨ましい」である。

彼女は、なんでも持っている先輩がなぜ自分のことを羨ましいと言うのか疑問に感じていたために、私にその理由を尋ねたかったらしい。

「先輩って私に嫉妬していると思うんだけど、どう思う?」

彼女から聞く話をまとめると、確かに先輩は彼女に嫉妬していると思うし、それ以上に僻みをぼやいていると言った方が近いと感じた。

「僕は君の部署で働きたかったんだ。そこで働ける君が羨ましいよ」

「そこは留学制度があるんだろう?僕の友人も来月から行くんだ。君もその制度が使えるのが羨ましい」

などの「羨ましい発言」を15回以上言ったそうだ。まず後輩に対してそのような発言をすること自体、先輩としての威厳を自ら貶めていっている行為であり、それに気がついていないことが時既に遅しと言う感じがした。

周りの人も、彼の話に内容がないなという評価を下しているという点からもなんだか残念な印象だ。

ただ、もう少し別の観点から見ると彼のパーソナリティーをもう少し推測できる気がする。

彼は一般的に見てかなりカッコ良い見た目をしているというし、若い年齢で結婚もできている。すると、異性に求められるような容姿を持っていると言えるので、外見で判断されることも多くあったのだろうと考えられる。

一方で、僻みを言う性格である点を考慮すると、自分の能力への不安が「羨ましい発言」に出ているのではないかとも考えられる。「カッコよくて仕事ができそう」な見た目に伴わない能力。自分の能力への自信のなさを自覚している?が故に、僻み発言や伝わりづらい話し方で自己正当化しているとも考えられる。

これは彼女の話から推測できる可能性の一つに過ぎず、本当に勝手な妄想だ。ただ、もしこのようなパーソナリティなのだとしたら学ぶべきものは多い。

彼女は、「嫉妬している暇があったら自分で努力すればいいのに。私は、言われている間に勉強するけど」と言っていた。

まさしくその通りだろう。自分のコンプレックスを他責にする前にまずは努力する姿勢こそが大切だと切実に感じた出来事だった。そして、自分の発言が自分の価値を下げる可能性もあるということに、自覚的にならなければならないなとも思った。







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