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大人な対応ができた日

私がとあるスクールに通いたいと考えて、自分の貯金を投じて通うことにした。時間もある今、将来のためにできることは学ぶことである。

親と一緒に住んできるので、こそこそ通うこともできないだろうなと思って母に伝えることにした。

経験上、母が私のやることに無条件に「良いじゃん」と言うことは98%ないことはわかっていたので、否定されることを想定した上で伝えることにした。母が良いと考えることは、リスクがなく母自身が経験した物事の範疇である。

どのような反応をするかなと伺いつつ自分の意見を伝えると、案の定、ちょっと笑いたくなるほどの猛烈な反対コールを受けた。

正直、良い気持ちにはならない。
自分の決定を否定されることは誰でも嫌な気分になるだろう。

今までの私だったら、母から否定されたことで明らかに不機嫌な態度をとって会話を終了してきた。母からすると、「すぐに不機嫌になって、まだまだ子供だわ」と思うに違いないし私が反対の立場ならそう思う。このスパイラルでは、いつまで経っても母の信用を得ることはできない。

今回は考え方を変えて、母の意見にも耳を傾けた上で自分の意見を考え直そうと思った。他者の意見には、少なからず私が見落としている真理があると思うからである。

実際、母の言い分も理解できるものだった。反応こそ「母らしい」ものだったが、数点は私の考えの至らなさを指摘するものだったので再考することにした。

<指摘されて理解できた点>

まずは自分で調べて本を読むなり勉強するのが先ではないか、新聞も読んでいないのにスクールに通うのは早計。
→確かに自分の努力も足りなかった。
その日から新聞を読み通すことにした。わからないことは調べる。
1ヶ月はひたすら手元にある資料を使って猛勉強して、不明点は親にも聞く。
使える手段は全て使って、「ここまで勉強したんだ」「本気なんだ」と言うことを示せるようにする。

最優先事項を終わらせていないのに、新しいことを始めるのはおかしい
→私も心の中で思っていたことなので悔しかった。
まずは優先事項から終わらせることにする。
ただ、必ずしも自分の力で終わらせることができないので、同時並行で色々なことにチャレンジしてみたかった。この気概は伝わっていないだろうけど。

・高額すぎる
→そうとも言える。自分のお財布にはかなり痛手だったので渡りに船だったかもしれない。今、ここにそのお金を投じる価値はあると思った。おそらく、旅行にこの金額をつぎ込んでも誰も文句は言わないのに、、。


<相違点>

・あなたのお金だから口出ししないけど、
→今、しています。

・そもそも肯定がない。「けど」がつく。
→想定内。母の癖なので今更何も思わないが、私が大人の対応をする訓練だと思うことにする。
私の伝え方も悪かったかもしれない。「なぜ勉強したいのか」を正確に言語化できていなかった。交渉ミス。

・すぐに「詐欺」「騙されている」「騙し取られる」という発想
→気持ちはわかる。自分の知らないことに対するバイヤスやニュースで回ってくるマイナスの情報は頭に残りやすい。ただ、私も馬鹿ではないので考えなしにお金を投じているわけではない。

・知識を得る=本を読む、自分で勉強する
→本を読むにしろ参考書で勉強するにしろ、お金はかかっているのに、スクールにお金を投じて勉強することは別だと考えている点に矛盾を感じる。

塾や大学と同じでは?むしろ、こっちの方がリスクのある投資だったのでは?と思うが、「受験合格」「大学卒業」というゴールが明確だからできた投資だったのかもしれないと思う。

ただ私が思うことは、お金を払って知識を得てそれを応用させる力を身につけたいので、その手段は問わなくて良いと考えている。ただその情熱を伝えきれなかった私は負けである。


以上のことが頭の中で一瞬にして駆け巡ったが、結局穏便に済ませることにした。


「私のやることにいつも否定することはやめてほしいけど、母の言い分にも真理があるし1週間は考えてみるわ。それから通うか自分で決める」

これが私の回答だった。以前より大人な対応ができたんじゃないだろうか。



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