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おもしろい生徒さんの話。

2022年9月現在、
月に1日もoffの日がないくらい、
毎日yogaのクラスをさせて頂いている。

大変だねと言われるが、
慣れるとそれが普通で、
あまり大変とも思わない。

むしろよい生徒さんがたくさんいて、
日々の成長を見るのが楽しく、
話をするのもとても楽しい。

きょうはそんな中で、
とてもおもしろい生徒さんの話。

かれこれ8年くらい
通ってくれているのではないだろうか?

途中 彼女のご病気があったり、
コロナでなかなか来れなくなったり、
ブランクはあるけれど、
長く通ってくださっている。

ある日、
クラスの前に彼女が言った。

「先生、わたしシンギングボール買ったんです!
でも、ひとつ目のは先生のと全然違って
小さくて、音も全然鳴らないんです!
だから、もう一つ買ったら、今度は先生より
もっとおっきくて、これも全然鳴らないの!
不良品なんです!買わなきゃよかった〜!」

どうやらネットで買ったらしいけれど。
わたしは「そんな不良品ばっかり売ってる?」
と思い、「本当に鳴らないの?」と聞いた。

「鳴らないの!先生のと全然違うの!」
を 繰り返す彼女に、
「じゃあ、わたしのだったら鳴らせる?」
と、わたしのシンギングボールを手渡した。

案の定鳴らない。笑

「それって もしかしたら
鳴らないんじゃなくて、
鳴らせないんじゃない?
今度それ持ってきて。笑」

冗談でゆったつもりだったが、
純粋な彼女は次の週ほんとうに持ってきた。
重いのに、2つとも。

ふだんと使い勝手が違うので、
コツを掴むのに数回かかったが、
どちらのシンギングボールも
わたしが使ってみたら音が鳴った。

そこでわかったこと。

ヨガの哲学の教えと同じ、
問題の原因が自分ではなく、
他者や外側のものにあると考えている限り、
問題は解決しない。

「それだと100個シンギングボール買っても
先生のと違う!音が鳴らない!と言い続けるよ」
と 彼女に伝えた。

それからというもの、
彼女は家で練習。

会社でカンカン鳴らして、
すごく歳下の男の子に
「ちょっとやめてもらっていいですか?!」
とキレ気味に言われ、その後会社には
しばらく持っていかなかったらしい。笑

数週間後、
「先生、鳴らせるようになりました!」と。

会社の朝礼でも鳴らしてみたら、
みんな気持ちよいと言ってくれて、
わたしも欲しい、どこで買ったの?
と聞かれたそうです。

ここでわかることは。
彼女は"わたしと同じもの" に執着していたため、
わたしのと違う形=不良品、だから鳴らない!
という思い込みから音が鳴らせなかった
ということです。

「鳴らないだろう」という先入観が
鳴るはずのシンギングボールを
鳴らなくしてしまっていたということ。

わたしが目の前で、
「ほら、鳴るよ?」と音を聴かせたことで
その「鳴らないだろう」の色眼鏡が外れた
ということです。

ヨガの教えで shraddha(スラッダ)
信じる、信用する、という言葉があります。

物事をはじめるとき、行うとき、
まずは信じる心を持ってはじめないと行わないと
効果のあるものも効果を発揮しないということ。

価値のあるものも、
価値のないものとなり、
彼女はその2つのシンギングボールを
捨てようとさえしていました。

yoga の練習をするにしても、
「これでほんとうに健康になるのかな?」
「この先生の言ってることあってる?」
「こんなのできるはずない」
という疑いやネガティブな気持ちをもって
練習してもなかなか効果はでません。

体も心も
「変わらないだろう」
「変われないだろう」
と、マントラのように唱え続けていたら、
それがあなたの言霊となり、
そうなってしまいます。

こうして彼女は、
ひとつの思い込みから離れることができました。

「ちょっとやめてもらっていいですか?!」
とキレ気味だった歳下の男の子からも
怒られなかったそうです。笑

わたしはその彼女の純粋さ、
素直さがだいすきです。

そして生徒さんたちから
いつも沢山のことを学びます。

ありがたいです。
ありがとう◎

さて、
きょうもこれからまたクラス。
渋谷に行ってきまーす♪

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