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吉田秀和「LP300選」(「名曲三〇〇選」)セレクト曲の鑑賞(No.281〜300)

一連の「『LP300選』関連記事」を、マガジン(書棚的なもの)にまとめました。以下にリンクを貼っておきます。
トップに固定した記事に、全体的な前置き、凡例的なことを書いていますので、できれば、そちら[を先に/も後で]ご覧ください。


No. 281- 300

(ベルク 〜 ベリオ)

よく考えてみたら、現代曲になってくると著作権的な問題が大きく前面に出てきます。
もちろん、作曲家ご本人だとか、「○○音楽祭公式」とかが動画を上げるというようなことはあるでしょうが、恐らくそんなに多くはないのではと。
また、上がったとしても、そういうのは公開期間が決まっていて、気づいたら削除になっている、というようなことも多そうです。

ということは。見方を変えれば、曲名だけ書けば事足りるということでもあります。

と考えて、281〜300を先に片付けてしまうことにしました。
とりあえずは曲名のみで。後日「何か見つけたら」、その都度書き足していくことにします。

【付記:「261〜280」の回で書いた「日本国内の著名な企業・団体が公式で上げている動画はアリとする」の暫定基準を、この回にも遡って適用することにします。】


281 ベルク(Alban Berg)「抒情組曲」(弦楽四重奏のための)
"Lyrische Suite"


282 ベルク「ヴァイオリン協奏曲」


282a ベルク「ヴァイオリンとピアノと13楽器のための室内協奏曲」"Kammerkonzert für Klavier und Geige mit 13 Bläsern"
(この曲は本文にはなく、リストにのみ登場)

(動画冒頭10分ほどはレクチャーです。)


283 ヴェーベルン(Anton von Webern)「ピアノ変奏曲 op. 27」
"Variationen für Klavier, op. 27"



284 ヴェーベルン「弦楽四重奏のための5楽章」
"Fünf Sätze für Streichquartett" (5つの断章)


285 ヒンデミット(Paul Hindemith)「画家マチス」"Mathis der Maler"(同題のオペラ/交響曲、両方とも)

(交響曲)

※ヒンデミットの著作権関連は複雑らしいのですが、大まかには、「戦前」の作品なら著作権が切れているようです。


286 ヒンデミット「小管弦楽のための室内楽1921」op. 24-1("Kammermusik No. 1, Op. 24, No. 1")
(検索で出てくる作品名が、書籍内の表記と少し違うのですが、何か理由があるかもしれないので、このままにしておきます。)


287 メシアン(Olivier Messiaen)「世の終わりのための四重奏」"Quatuor pour la fin du Temps"

288 メシアン「トゥランガリラ交響曲」 "Turangalîla-Symphonie"

ナクソス・ジャパン公式より(抜粋 × 2)



参考盤
「幼児イエズスにそそぐ20の眼差し」"Vingt Regards sur l’Enfant-Jésus"

「オルガン作品集」(自作自演盤)


289 ジョリヴェ(André Jolivé)「ピアノ協奏曲」

290 ダラピッコラ(Luigi Dallapiccola)「囚われ人の歌」"Canti di prigionia"

291 ブゾーニ(Ferruccio B. Busoni)「アルレッキーノ」"Arlecchino"

(動画の前半は別の作品です。「アルレッキーノ」は43分あたりから。)

 (「アルレッキーノ」の代わりの候補として言及のある)
「ファウスト博士」"Doktor Faust"
 (パス)

292 ブリテン(Edward Benjamin Britten)「ピーター・グライムズ」"Peter Grimes"

ナクソス・ジャパン公式より、関連曲。


293 ガーシュイン(George Gershwin)歌劇「ポーギーとベス」"Porgy and Bess"

ガーシュインの著作権はとっくに切れていると思っていたのですが、何か難しい話が出ていたようです。

困ったことに「ポーギーとベス」にも関係していそうなので、当面はパスです。


294 ヴァレーズ(Edgar Varèse)「イオニザシオン」"Ionisation"

洗足学園音大公式より


295 オルフ(Carl Orff)「カルミナ・ブラーナ」"Carmina Burana"

ナクソス・ジャパン公式より、とりわけ有名な冒頭の曲。
(「LP300選」が書かれた当時はそれほど知られていない曲だったと思います。)


(追記されている曲)

アイヴズ(Charles Ives)「ニューイングランドの三つの物語」"Three Places in New England"(ニュー・イングランドの三つの場所

リストに記載の題と、原題で、少しズレがある感じですが。推薦で挙がっているのが(当時新進の)マイケル・ティルソン・トーマス指揮、ボストン交響楽団の盤。この組み合わせで「三つの場所」の演奏がありますから、この曲のことと見て良いと思います。


アイヴズ「交響曲第4番」

(推薦盤と同じものだと思います。1965年リリースらしいです。)

ジョン・ケージ(John Cage)「ウィンター・ミュージック」"Winter Music"

九大公式より。
(あんまりよく分かっていないのですが。どうやら "Atlas Eclipticalis" と同時で演奏しているらしいです。そういうのもアリらしいです。)


296 ブレーズ(Pierre Boulez)「主なき槌」"Le marteau sans maître"

297 ヘンツェ(Hans Werner Henze)「5つのナポリの歌」("Fünf Neapolitanische Lieder", 5つのナポリ民謡)

297a クレーベ(Giselher Wolfgang Klebe)「ローマ哀歌」"Römische Elegien"

298 ノーノ(Luigi Nono)「途絶えし歌」"Il canto sospeso"

299 シュトックハウゼン(Karlheinz Stockhausen)「少年の歌」"Gesang der Jünglinge"

300 ベリオ(Luciano Berio)「セレナータ第1番(フリュートと14楽器のための)」Serenata I (1957)/ "Serenata per flauto e 14 strumenti"

[300番はちくま文庫版では以下の曲]
ベリオ「セクエンツァ第1番(フルートのための)」"Sequenza I" (1958; rev. 1992) per flauto


※「セレナータ第1番」の推薦盤の関連で、以下のような長文のコメントあり。

フランス盤 Vega C 30-A 139(廃)。
このLPは前衛音楽ファン必聴のものである。それは第1にここでフリュートを吹いているガッツェローニという男がすばらしい天才であること。第2に抱き合わせとしてブレーズの『フリュートとピアノのためのソナチネ』,シュトックハウゼンの『ツァイトマッセ』,メシアンの『カンテヨジョーヤー』という、いずれおとらぬ独創的な曲が録音されているからである。
ついでに記せば、ブレーズはパリで《ドメーヌ・ミュージカル》という会を組織し、年に数回前衛音楽の演奏会を開いているが、そこの演奏はフランスの Vega レコードと契約がある模様で、いままでにもいろいろとおもしろいものが出ている。
たとえば、
Vega C 30-A 66(廃) シュトックハウゼンの出世作『コントラプンクテ』,ブレーズ『主なき槌』の抜萃,ヴェーベルンの作品13と21,ノーノの『インコントリ』を含む。Vega C 30-A 65(廃) メシアンの『異国の鳥』,ストラヴィンスキー『木管のための交響曲』,ヘンツェ『マリニー劇場のための協奏曲』。Vega C 30-A 120(廃) ストラヴィンスキーの『カンティクム・サクルム』,ヴェーベルンの『カンタータ』作品29と31の両方とも。


追記的に書かれている追加/削除など(No.297〜300の入れ替えを考える場合の候補作品として)

・ヘンツェ「トリスタン」(ピアノとテープおよびオーケストラのためのプレリュード)
("Tristan", Préludes für Klavier, Tonbänder und Orchester)

・クレーベは不要(^_^;)。

ノーノ「……ソッフェルテ・オンデ・セレーネ」("..... sofferte onde serene ..."/…苦悩に満ちながらも晴朗な波 ...)

・シュトックハウゼンは、その後の推薦作なし。

ライマン(Aribert Reimann) 歌劇「リア王」Opera "Lear"

・ベリオの代表作は今のところ決められず。

武満徹「カトレーン」「鳥は星形の庭に降りる」"Quatrain"(1975) / "A Flock Descends into the Pentagonal Garden"(1977)


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