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日記 0116-0131


1/16 火

手紙を書いた。なにを書こうかなあと思っていたけれど、相手の尊敬するところ、すごいなあと思うところを素直に書いてみるとそれはいまの自分に足りていないものでもあった。誰かへの手紙で自分のことを知ることもある。


1/17 水

恋人の誕生日を祝う。プレゼントや小さなケーキなどを贈る。サプライズー!とかできないたちだし、とてもとてもささやかだったけれど、喜んでくれて嬉しかった。

1/18 木

最近また寝つきが悪いので、寝る前に飲もうとカモミールティーを買う。台所で淹れて、ちょっと蒸らそうとおもってたらそのまま忘れてしまって、あ、と思い出したので、台所で一息に飲んだ。冷めたカモミールティーをがぶ飲みするのってちょっとちがう気がしたけれど、この日はよく眠れた。


1/19 金

生活の役に立たないことばかり考えちゃう。情けない。

どうでもいいんだよとノアはルービーに言った。何か見えれば役にたつかもってときには見えたためしがないがないんだからどうでもいいんだよと彼はルービーに言った。

『インディアナインディアナ』



1/20 土

電車の中が広告のピンク色で染まっていた。
そろそろみんな、春が待ち遠しくなる時期だからかな。春は苦手だけれど、ピンクは好きだ。きょうはすごく疲れた、緊張した。それでも終わって一安心。帰宅して、お風呂も入らず朝まで寝てしまった。

ベットに横になって、窓を開けると雨の音が気持ちよくて、いつの間にか眠っていた。それで結局、朝まで寝てしまった。起きたら晴れていたけれど、まだ昨日の雨の音が聞こえてくるくらい静か。いい朝だ。


1/21 日

映画館で「サン・セバスチャンへようこそ」を見た。とても良かった。映画は夢だ、旧い友だ。「自分探し」って若いひとだけのものじゃない、一生続く。偏屈で生きづらいところも笑いに変えてくれる天才ウディアレンに、あすへの希望とあすへの勇気をもらった。胸がいっぱい!

帰りにお店でビールを飲んだ。


1/22 月

夜中、左腕の病になる夢をみた。左腕の病ってなんだ。寝相がわるく、左腕に血が通ってなかったみたい。体勢を正すと血が通いだして、腕に生気が戻ってくる。しばらくしたら痺れてきて、それではじめてああ夢かと思って安心した。

朝は免許の更新のために早起き。片道50分は読書。着いたらみんな、ベルトコンベアで運ばれるようにして手続を済ませてゆく。わたしは初回だったので、2時間の講習を受けて、おわり。免許証の引き換え書を受付のひとに渡すと、手にはいろんなひとの免許証があって、その中から一枚わたしのをくれた。なんかトランプみたいだった。


1/23 火

きょうは残業、つかれた。帰りに薬局に寄って失くした口紅を買い直した。冷蔵庫を覗くと、いろんな食べものに賞味期限が迫っている。レンジでチン以外したくなかったのでコンビニの冷凍ビビンパといちごのアイスを食べた。食材は減らない。食後、途中まで読んでやめてしまっていた本を読む。ゆっくりと読み進めると、なにかに触れる感覚がある。あたたかいのに寂しいなにか。


1/24 水

晴れているだけで、なんでもできそうな気分。

きょうは絶対にバターで焼いた半熟の目玉焼きをご飯に乗せて食べるのだと決めていた。欲がでたためウィンナーとアボカドも乗せて、お醤油をすこし。こういうごはんがいちばん好きかもしれない。

「ベルリン天使の歌」をみる。世の中を天使目線でみるとすべてが愛おしくみえるな。天使が人間になってみたいように、わたしも早く天使になりたいと思うのは、ないものねだりだね。それは天使も人間も一緒だね。天使が全知であるならば、人は予感の生き物だ。予感することは明日をねがう糧。


1/26 金

全然寝足りないーと思いながら起きる。

過剰に優しくされたくないし、ひとより厳しくされたくない。なんの印象ものこさず、無害だなって思われたい。

1/27 土

本屋を三軒まわる。いま読みたい本がたくさんあって、全部買いたかったけれど2冊だけ買って我慢。指くわえて店を出た。古本屋さんってやっぱり好き。きょうは昼過ぎまで寝てしまったので時間感覚がおかしい、時計が体感より二時間くらい先を刻んでいる。


1/28 日

春になったら事切れるもの、つづいてゆくもの。その季節を生きるひとたちの悲喜こもごもは一度きりだ。

「春になったら」というドラマを見ていると「死は悲しい、こわい、寂しい」よりも「生きることは素晴らしい、面白い、あたたかい」と思いたくなる。だから泣きたくないと思うのだけれど、どうしても涙が出てきてしまう。


1/29 月

夜寝る前の心配事。
ポストに手紙をぽとんと落とす時のすこし心許ないあの感じに似ている。投函したあとになんとなく思い浮かぶ相手の顔は朧げ。

1/30 火

ビターズエンドのチャンネルから出ているヴィムヴェンダースのインタビューは良かった。ぽつりぽつりと言葉を発しながら、時たま出る笑顔がチャーミング。

「小さきものから大きなものの存在を想像する。たとえば部屋に射すささやかな影から陽の光、太陽を想像しますよね。」

小さなものへの気配り。こういう意識、最近ないな。ていねいに生活する、というのとは少し違くて、いろんなものに意識を傾けること。手触りや匂いでなにかを思い出したり、だれかの会話にあたたかい家庭を思い浮かべたりする、そういうの。そもそも意識するようなものでもないはずなのにねえ


1/31 水

春の陽気。
きょうはいろいろミスりまくり落ち込んだ。こういう日は自分をやめたくなるけれど、大丈夫大丈夫、図太くいこうぜと心の中で唱えてみる。テレビを見ていたら、「人生に点数をつけるなら?」という問いに人それぞれの採点方法があって面白かった。恋人にあなたは何点?と聞くと「点数つけてどうするの?そもそも採点の基準は?」等々うだうだ言っている。面倒くさいやつめ。そもそも点数なんてつけたくないというひともいれば、150点!というひともいれば、低くつけてるけれど、それは未来の自分への期待という意味を込めてのその点数というひともいて、回答者の性格がでるね。でもまあたしかに、人生に点数なんてつける必要ないね。

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