「バトオペ2」を5on5制「.VS」にしたせいで誰も拠点を取らなくなったハナシ
生放送配信を不定期ながらしています。(20220801~一時休止中)
discordサーバー設立しました!
まずはこれを見てくれ
ちょっと厳しい話をさせてくれ
いつからバトオペ2は「バーサス」になったんだ?
問題提起
タイマン勢というニッチな遊び方をサポートする理由が本来はない。
⇒後述する配信者向けの機能でバトオペのゲーム性と相反している。機体選択の自由を大きく損ないやすい潮流を作ってしまう。
⇒配信者/発信者の使い方に影響される視聴者の視野を狭める。シンプルバトルに端を発した「バトルマニア」という思考放棄の跋扈
⇒ベーシック/エースマッチの戦術が4年経っても啓蒙されていない
雑感:タイマン勢の発信力の高さに感服
かねてよりそれはどうなんだろうと思っていたんですが、ニッチな層として存在していた「タイマン勢」というのがあります。名前の通り、人数を減らし、局所に戦闘区域を絞って戦うというのを生業とする人たちです。
戦技研究としては1on1はバトオペ2においては恒常的に発生しやすく、それを高めるという点では非常に価値のあることではあるんですが。
問題点は基本的に1on1で機体が設計されていないものがあるのは周知の事実。
例えば支援機などがそれに該当し、隊列を組むことで強烈な火力を発揮するわけですが。困ったことにタイマン勢というの評価基準はこれらは「自衛性能がない」という理由で散々こき下ろしてしまったというわけです。
強襲機の強化についての方針もそうです。
強襲機は汎用機に囲まれがち――凝り固まった強襲1:汎用4:支援1編成と呼ばれるセオリーに対して強襲はハズレくじで気持ち良くない!となったことから強烈な強化方針が立ち、今では強襲機ですらやりようによっては汎用くらい蹴散らせるよね、ってなってます。3すくみを前提としているゲームデザインでありながら、不利兵科相手に勝ち筋が割と残ってるってかなり異常ですよ…。要は「あいつひとりで十分じゃないか」と短絡的に考えられますからね。これについては乱戦とはいえ1on1が散発的に発生する新生ランクマッチ(ブロールで実施されたランクマッチ)の採用機体の半分以上が強襲機という点が示していると言えます。
タイマン勢は基本的には生え抜きの層です。戦技研究の末、単独できちんと結果を出せるという点。加えてこれにクランに所属して動けるとなると普通に実力者となります。
裏を返すと単機での実力に特化した人たちとも言えます。
他者とのコンビネーションよりも機体の性質やマシンパワーに信頼を置き、評価しているという方が正しいでしょう。
実力の1種類でしかないわけですが、これが権威に置き換わった際に発言力が加わると面倒くさくて、自衛能力がないからこの機体の採用にはならないとか高説しちゃうと他が影響を受けてしまう。マシンパワー至上主義、理論値とかそういう話もしちゃう。それ以外の1/fゆらぎをすぐ無視しだす。
もちろんあれが強い、これが弱いは議論としては別に構わないけど、どうにもこれで人格攻撃する人がいる。弱いこれを使うお前の精神構造がダメみたいなね。
馬鹿げてるかもしれないけど、実はこれがはびこっておるわけですよ。
潮流:世間は難しく考えながらゲームをしたくないらしい
シンプルバトルというルールがあって――
――このルールは「戦術の放棄」の加速だったわけ。
シンプルバトルは拠点がどちらの陣営のリスポーンポイントとなり、純粋にMS同士のバトルが楽しめるお祭りルールだったはずでして…相手の背後を取りやすく、不意打ちからの爽快感もあるのも含め、駆け引きが基本MSが大きく関与している(≒拠点確保や爆破がない)という点で、「ウケた」。
ウケちゃいけなかったんだけどウケちゃったんだよ!
ここには基本的な戦術は「まとまってリスポーンしよう」くらいしか存在せず、戦術的なもの、戦略的なものをすべて忘れて殴り合うからお祭りルールだった、というわけです。いわゆるハウスルールだったものを公式が汲み上げたという表現が正しいかもしれないです。
雑に言うと
思考放棄して殴れるルールだからウケた
既存の格ゲーに限りなく近いわけです。この場合は「スマブラ」かな。
チーム体力制6on6のスマブラをバトオペ2というフォーマットでやるって感じ。面白くないわけがないけど、バトオペの魅力だった戦術性・戦略性はそこにはなく、最小単位1on1の駆け引き「のみ」が存在していて、これがいわゆる地下ファイト的な「最後に立ってる奴が強い」というわかりやすい構図を含め、タイマン勢に近い空気感を纏って存在していたというわけです。
雑に言うと
思考放棄して殴れるルールだからウケた
でもバトオペの魅力だった戦術戦略大局的な潮流を伴う試合展開を捨てた
人間とはよく言われるように楽に楽に――低きに流れる訳で、自分もそこは耳が痛い所ですが、つまるところ考えることが少ない方がいい。
これはオンラインゲームにおいてもそうで、今回の場合はSNSで叩かれる要素が少なければ少ないほどいいという部分になるんですね。
狭いステージになると困る点があります。それは支援機。
まず支援機は防御として距離を空けるので支援機というロールが死ぬ。
これらを自衛できないって言って発信者が評価でこきおろして二度死ぬ。
試合展開も早く派手になる。見た目も良ければ爽快感も高い。
動画や配信映えもするし、展開の速さは熱狂しやすい!
ところがこれが常態化すると、チャージ格闘で場を荒らすような1対多が見込めるスペックはロマンではなく常備しろとうるさくなるわけで。
加えて人も密集する副次的な効果で「スキル:観測情報連結」が要らないとなったりする。通話していれば尚更。そうなると次第に支援機なんて居場所はなくなります。目でちゃんと見ればいいだろ!みたいな根性論。
機体へのプレイヤー要求がキツくなると「ぼくがかんがえたさいきょうのもびるすーつ」じゃないと金を出さないってゴネ始める。
ゴネ得だと癖がつくとずっとゴネ始める。
これが悪循環すぎる。聞いててイタすぎて辛い。
今列挙した3種の負の連鎖を聞いてこのゲームやりたいって思うかよ。
これが民度っていう言葉に包括されている一部。そう、ほんの一部です。
配信者はある種の上澄みでニッチな層
配信者に寄り添った結果こうなった説
まず大前提として、
配信者ってゲームユーザですけどメインユーザー層じゃないんですよね。
だってゲーム機だけで完結しないじゃん?だからプラスアルファの遊び方をしている人たちなわけですよ。配信者って少数派なワケです。
で、タイマン勢って配信者との関係があります。
タイマン勢も兼ねてる人が多いのも理由があります。
自分の実力を見せやすいから
参加型配信において要求される人数が少ないから
企画内容によってはエンタメになるから(〇人抜きみたいな)
特に2が大きいように感じますね。
1は対人の実力はいろんな部分に依存するし、私は特にこの能力が低いのでできないけれども、タイマンないしデュエルマッチなら配信に二人いればバトオペ2の参加型ができるし、何より配信に来た視聴者と完結する企画の為、周りに迷惑が掛からないのも大きいわけです。一番これが大きい。周りに迷惑かけない。炎上しにくい。
そういう点を踏まえてもタイマン勢もしくはクローズドで戦いたいわけですが、シンプルマッチを使ったハウスルールであった局地人数戦がこういう形で「デュエルマッチ」として整備されたわけです。
とはいえ、再三申し上げているように、バトオペにおける駆け引きはMS戦の強さだけが試合の魅力ではありません。立ち回りや戦術、チームワークが強く残り、試合時間で逆転するなどがやはり見ていて感動…なのですが。
通常のプレイヤーからすると――
そんなの考えるのが疲れる
――という判断を下しがちです。
複雑な戦況の処理、最善行動の選択、枚数比率、進軍速度、支援爆撃の有無
過去の交流戦の試合等も個人技だけでは成り立たない試合の展開に魅力があるんですが――
チャット欄を見る限りでは、膠着状態が「つまらない」というのが見えてたので、私が言う戦術や戦略というものは「難しく」「カロリーの高い」「そこまで考えてゲームしてない」層がメインなのかなという印象であります。
悔しいな。
まとめると2on2を整備する理由がニッチすぎて方向性迷子
ライトな層ほど格ゲー化を望んでいるようです。
やる方は変に批判されないし、見る側も前知識要らないから楽だから。
でも『バトオペ2』らしさは失ってしまいました。
やってることは『バーサス』になってて残念。
方向性が迷子になってるぞ。
疑問:拠点をどうして取らないんだ
推察:シンプルなバトルルールの弊害
拠点を取らなくなったのは本当に許さんゾ。
初心者ですらできることをやらない中継拠点の確保に失敗したから負けましたって本当にA帯か?みたいなところがあるのは、上位層がタイマン勢などの個々で独立した戦技の特化で 兵隊としては優秀 だからかな、と思うところ。ただ、戦術も 優秀な兵隊で押し切れば勝ち みたいな脳筋でまかり通ってしまっているからこそ、 お前が優秀じゃなかったから負けた と結論付けやすく、またそれを機体の信頼度というか期待値的に結び付けて「機体選定がんがない。お前は文章や空気を読めんのか」という風潮――よく見るTier上位機体を選ばないということに対しての人間性の攻撃にまで行くのかな、と思いました。
拠点を取らない電撃戦法で有名なのは墜落跡地の所謂「山越え」と呼ばれる手法だけど、山越えも結局制圧し、ウェーブ勝ちした後に相手拠点寄り中央の中継拠点をきっちり取ることで蓋をする戦術で、これをもって成功とする奇策です。
そのはずなんだけど、近年の奇策はチャージ格闘をもって時計回り(逆走)するとかその程度で、最終的に中継拠点の確保ではなく相手の殲滅に主眼が置かれているように思うわけですね。これが如実なのが北極だし、こんなのがまかり通ってしまうのは反時計回りで回らないと死ぬという定石を10年かけて遺してしまった悪習ともいえるわけです。
バトオペプレイヤーは新しい機体は好きでも新しい戦術がめっちゃ嫌いな人種なので(いいとこどりの保守派)このあたりについてはかなり改善というか新しい風を吹かせるのは難しいかな、と思ってます。
余波:SNSで怒られない立ち回り
雑感:いっぱい見られる時代
所謂相互監視というやつですが、昔以上に晒しという事が多くなりました。ファンメールで怒りが収まらない人がSNSでidを晒してこの人が注意だなんだ、という正義をもって行う行為です。もっとも、今はクリップがしっかりとれる時代のため、クリップによる反撃を食らう正義の人()もいるようですがね。とにもかくにも、普通のプレイヤーですら見られているというのが少し窮屈にも見えますが、やましいプレイングじゃなければといったところではあります。
ですが
その やましいプレイング に包括されている意味
これが人によって大きく違うのです
人によっては自分に害があった行動すべてというなんというかとんでもないサイズの的を用意する人もいますし、あるいは確実に利敵行為だという――いや、利敵行為=自分の邪魔って捉えられたら全部だめか…
私もそうですが、結構戦果が安定しないことがあります。このゲームは毎週新しい機体が出るので環境の変動はかなり激しいと言っていいでしょう。
また日々の体調もあります。エイムが合う日、合わない日、格闘が決まる日、そうじゃない日、やたら強襲と出会う日etc…
特に支援機ですが、絶妙なタイミングで味方の飛び出しから誤射なんてものもあります。そういう意味じゃファンネルは味方を阻害しないから便利!
それらをすべて 自分の利にならないから敵! みたいに言われると、もうゲームとしては成り立たないわけです。PvEとかハクスラでもやってもろて…
持論:Tier表という呪い
強い機体だ!とかTier表だとかはその人の体感とリズムに依存します。
例えばTierの最上位に当たるようなめっちゃ強いっていう機体を採用して負けた時、その理由は何になりますか?まさか運、とか言わないでしょうね?
Tier表がSNSで流行る理由はここにあるわけです。要は免罪符。
SNSで発信する上位陣に目を付けられないためにプレイするという感じ。
Tier表はあくまでも指標ですが、それをなぜ発信するのかというと1つはプレイヤーの腕前を一律と考えた時(≒この場合はたいていプレイヤーの腕前を発信者本人と同じクローンが操作したと考えた時が多い)における強さ、という部分でしょう。そしてTier表を作るにあたって全ての機体を持っている人も少ない。操作難度≒対面処理難度でもないですから。
故に人格攻撃をする相手を探している、という感じですね。
なお私が基本的にクラメン等に話す強さに関しては必ず上記2点である『操作難度』と『対面処理難度』の2本柱で話しています。そうすると持ってない人はあの機体をどうやって攻略しようか、という糸口になりますしね。
勿論持ってない機体は持ってる人の話を積極的に訊きます。情報収集大事。
前提:バトオペは「怒られない立ち回り≠勝つ立ち回り」
よくよく突き詰めていけばSNSで見つからないように立ち回るという事は、怒られないような立ち回り=目立たない立ち回りという事になります。
勿論目立たないという事は適度に戦場に関与しつつ、でも手を抜ける余力がありつつ、なおかつ自分のミスで負けにならないようにしながらも、世間一般の『環境機』を使っておく――みたいな地獄絵図です。
とはいえ、環境機に乗ってるから怒られることしてもいいわけじゃないってことは肝に銘じてほしい所ではあります。逆に環境機じゃない人が活躍した時に「まぐれで活躍してるだけ」と切り捨てるのもやめましょう。
状況・環境・戦況すべてがかみ合った結果です。
結果がすべてだ!というのなら、コレもまた1つの結果として考慮する必要があるでしょう。手のひら返すんじゃねぇ。
本題:中継拠点を取ってほしい
話がいくらか脱線したが、中継拠点を取る利点を書いておく必要がある。
前線との距離が短くなり移動距離・移動時間が短くなる。
移動時間の低下はスラスター消費量の低減ととらえてもらってよい。
つまるところ、スラスターを温存して現地に到着する時間が早くなれば格闘機などの戦闘機動におけるスラスター消費が多大な機体が十全の性能を素早く発揮できるという事だ。
もっと言えば、支援機も前線に到着しやすい。支援機の機動性をリスポーンで補うという考え方で、前線に到着した支援機がさらに敵の奥から削り取れば前進しやすくなるというものである。支援砲撃回数の増加(ベーシックのみ)
戦場が硬直した際に、もしくは長大な距離に腰を据えたスナイパー処理に役立つ。状況を動かすという事は敵のほころびを生みやすい。攻めの起点になる場合もあるはずだ。拠点爆破に対する威嚇
相手側本拠点再近の拠点を優先する必要はないが、とると歩兵2ブーストでミデアにinできたりする。『拠点爆破をするぞ』というカードをちらつかせるという事がとても大事である。リスポーンキルを回避するため
また自本拠点再近の拠点を取っておくことで、上記拠点爆破に対するカードをつぶしておきつつ、リスキルを避けることができる。
リスキルになる原因の大きな要因はリスポーン地点が1つしかないため、相手が準備万端の中に飛び込むことになり無敵時間を使いきったところを殴られるからである。包囲人を突破するのに一点突破は現実的ではないのはチャージ格闘機にぶん殴られるからだ。
これだけの利点があるのに、なんで取らないのか!という話だが。
最初に戻る。
まとめ
表面上の問題
戦局なんか考えたくないっていうプレイヤーが増えてしまったからなのだ。マシンパワーで勝ちたい。
それ以外の要素で負けると不服、みたいな。
プレイヤー側の根本的な問題
シンプルバトル・デュエルマッチという拠点に寄与しないルールの存在。
上記ルールと配信者との相性の良さから
戦術研究という多数を巻き込んで疲れる考え方≫個に依存する戦技研究
チームとして強い人、よりも個人で強い人の方に惹かれる傾向
メタゲーム予想から編成比率を変えない「10年の定石」という呪い
中堅層やカジュアル層に広がる「怒られない戦い方」という消極性
プレイヤー側からの解決策
中継拠点を取り、マシンパワーを戦術でひっくり返せる場合があることをきちんと知ること。立ち回りの話でこれはプレイヤースキルである。
負けた試合をきちんと考え直すこと。残念だが自責も他責も両方存在する。目が行くのは他責だが、大事なのは自責。”たられば”にはなるが、自分の行動で”たられば”することが大事。次に生かせる。
なぜ勝ったのかを考えよう。SNSで自己満足のように掲げられているTier表にない機体があってなぜ勝ったのか、とか。謙遜では「まぐれ」は言うけれど、分析にまぐれは存在しない。このタイミングにこれをしたから勝ったというのがある。自分の視野外で起きたこともあるだろうから、これは毎回勝った時に考えて、自分の手番で勝ちを手繰り寄せたのなら、それをきちんと覚えておく必要がある。
運営側に期待したい点
差し出がましいようですが、こういうのはいかがでしょうか。
中継拠点に対するうまみを増やす
直接的ではありますがこれが一番です。
ちょっと過激ではありますが、拠点とった数でリスポーン時間の短縮が見込めるとかでしょうか。困ったことにプレイヤーは前述のような戦術に関しては 考えるのが疲れるし、個に寄与する強さとして威張れないため一切理解する気がない と割り切ってしまっているので、ちょっと過激でもいいと思います。今後のデイリー消化等にシンプル/デュエルを組み込まない
既存のルールから派生したお祭りルールであるという事を徹底していただければ幸いです。特にデュエルマッチは斬新ではありましたが、私個人としては「バトオペ2がやりたい」のであって「バトオペ2のフォーマットで.VSがやりたいわけではない」と強く訴えていく所存です。
なお、中継拠点に大きく依存したステージを作成するという点に関してはあまりお勧めできません。宇宙要塞内部や塹壕など片方のチームが一方的に優勢になった際に逆転の眼を作ろうと拠点を取ろうとしますが、それすらつぶされるという形になります。また、勝ち側は余裕があるので拠点をうっかりとる(≒拠点を取る優先度がやたらと低いので、暇だしとっとくかくらいのノリ)ので、結果として逆転しにくいステージが誕生します。
細心の注意が必要と考えます。
おわりに
だいぶ厳しいこと言いましたが、中継拠点を取ってほしい話でした。
聞くところによると中継拠点を取るとダサいみたいなことを言う人もいるらしいので、おそらくそういう点ではこういう層がいろんな人に喧伝しているロビー活動の結実かな、とは思ってます。よく頑張ったね。とんでもないことしてくれたなマジで。
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