出会いの春
好きなラジオ番組が終わった。
でも聞いたり聞かなかったりで、だけど大体は聞いてた。
面白かったりあんまりだったりで、だけど好きな時間だった。
最終回を聞いた。
今までで一番面白かった。
怒ったりやけになったりしてた、それが面白かった。人間味を、その時初めて感じた。
寂しくなった。すごく苦しくなった。
メールもっと送ればよかった、もっとつぶやけばよかった、毎週欠かさず聞けばよかった。
あんまりだった回なんてほんとはなかったんだろうなと思った。
番組のエンディングが近づくにつれて、聞くのを何度もやめそうになった。
まだ続いて欲しかった。今更ごめんなさいこれからもっと愛していきたいです、
だけど、どうしたって面白かった。だから、聞くしかなかった。止まらなかった。
最後まで聞いて、思う。
失ってから気づくという失敗を、何度したら分かるのだろうかということ
好きなものはむりしてでも好きなだけ追いかけた方がいいということ
終わるとか別れるとかそんなのもうなくなればいいのにということ
声を聞いたら泣きそうで、当分聞き直せないなと切なくなったこと
それと、
この気持ちが落ち着いたら、ぜったい全部の回何周も何周もするんだと、
売れてまたぜったいぜったい戻ってきてほしいと、
その時は全力で愛すると、
そんな春、
別れの季節、
私は好きなラジオと、大切な小さな夢に出会えました。
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