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裏麻雀本レビュー

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2020年11月の記事一覧

ネマタの「裏」戦術本レビュー第37回『麻雀の基本形80』編

ネマタの「裏」戦術本レビュー第37回『麻雀の基本形80』編

本書に対する私の見解

 以前から問題について異論が出ているとありますが、私の過去の日記を掘り返してみたところ、発売日の5日後に異論を挟んでおりました。現在も基本的な見解は変わっておりませんが、12番目の問題は打8sより打7mが良さそうですね。

 『麻雀の基本形80』に対して、「極上のワインに一滴の毒が垂らされている」という表現がされていますが、本文中の表現を借りるなら、本書はあくまでサイゼのワ

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ネマタの「裏」戦術本レビュー第36回 『令和版神速の麻雀』その14

第5章 祝儀のシステム

 フリー雀荘のルールなら祝儀が大切。まさにその通りですが、実は祝儀があるという理由で打ち方が大幅に変わるケースはそれほど多くはありません。理由を端的に挙げれば、「祝儀無しでもリーチが強い」「祝儀無しでも赤5の価値が高い」「祝儀有りでも順位点の比率が大きい」ためです。本書では平場におけるリーチ判断が取り上げられていますが、精々ダマ満貫良形のテンパイでリーチする頻度が増える程

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ネマタの「裏」戦術本レビュー第35回 『令和版神速の麻雀』その13

第4章 オリのシステム

オリるときは徹底的に

 本書に書かれている通り、麻雀で一番大切なのはオリの技術ですが、ちゃんと降りているつもりなのに勝てないという方も少なからずいらっしゃいます。その理由を端的に申し上げるなら、「ベタオリの頻度が高いだけで精度が高くない」という事に尽きます。ベタオリの精度をいかにして高めるかについて、本章で学んでいきましょう。

 ベタオリの頻度ばかり高いということは、

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第34回『令和版神速の麻雀』その12

 第3章 鳴きのシステム

 基本的にチートイツ1シャンテンよりトイトイ2シャンテンの方がアガリ率で勝ります。打点や守備力との兼ね合いで平場なら他に役が無ければチートイツを選ぶことが多そうですが、アガリトップならトイトイ優先です。

 牌1はアガリトップでも1sからはスルー、他の牌からならタンヤオとの両天秤に取れるのでポン。厳密な比較は難しいですが、「他から仕掛ければより価値の高い手組になる」ので

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第33回『令和版神速の麻雀』その11

第3章 鳴きのシステム

片アガリはOKか?

 片アガリテンパイ自体は、「通常の悪形テンパイよりややアガリ率が低い」程度と考えればよいですが、お題になっているのは良良1シャンテンから悪形テンパイに取る鳴き。セクション7の良悪1シャンテンから悪形テンパイでもドラ3あっても分岐点は4巡目程度。今回は10巡目ということでテンパイに取るべきとみますが、分岐点は7巡目程度でしょうか。

配牌にアガリへの

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第32回『令和版神速の麻雀』その10

第3章 鳴きのシステム

1シャンテンの見切りどき 巡目と局収支の関係は

 より詳しいデータは、『現代麻雀最新セオリー』を御参照下さい。

2つ目の鳴き

 「2つ目の鳴きまででテンパイ」というのも昔からよく聞く目安ですが、これを忠実に守ろうとするのも勝ち味の薄い選択。一度鳴けば基本的に打点が下がらず、守備力もある程度落ちてしまいます。むしろテンパイを入れてアガれば局を終わらせることができるよう

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第31回『令和版神速の麻雀』その9

第3章 鳴きのシステム

打点と悪形解消の優先度

 鳴きのシステムについては、筆者が以前著された『麻雀麒麟児の一打』の引用です。その中でも読者に特に強い印象を残した鳴きと言えば本項目のような、「メンゼンを崩すシャンテン変わらずの鳴き」。このような手牌から鳴く発想が無い人も少なからずいたのではないでしょうか。

 本書は、「メンゼンを崩すシャンテン変わらずの鳴き」が多数登場しますが、そのいずれもが

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第30回『令和版神速の麻雀』その8

第3章 鳴きのシステム

主役に躍り出た「鳴き」

 鳴きについてあまりいいイメージを抱かれてなかったのは、見栄えがよくないというのもありますが、それ以上に「使いこなせる人が少なかった」という理由が大きいのではないでしょうか。鳴きをうまく使いこなすためには、本書で再三言われている「先制攻撃とベタオリ」の精度を高める必要があります。先制攻撃とベタオリの精度が低いのにやたら鳴いていては、「打点と守備で

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ネマタの「裏」麻雀本レビュー第29回『令和版神速の麻雀』その7

対リーチ追いかけ判断(セクション12〜15)

「楽しく勝つ」麻雀講座のパイオニアとでもいうべき麻雀漫画『打姫オバカミーコ』。第1回のテーマは「リャンメンで待て」でしたが、第2回のテーマは「押し引き」。「先手良形高得点このうち2条件がそろったら押せ。後手悪形安手このうち2条件がそろったら引け。」という言葉は、分かりやすい基準で押し引きの名言と言われることもあります。

 しかし当講座では、「先手な

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