ネマタの「裏」戦術本レビュー第36回 『令和版神速の麻雀』その14

第5章 祝儀のシステム

 フリー雀荘のルールなら祝儀が大切。まさにその通りですが、実は祝儀があるという理由で打ち方が大幅に変わるケースはそれほど多くはありません。理由を端的に挙げれば、「祝儀無しでもリーチが強い」「祝儀無しでも赤5の価値が高い」「祝儀有りでも順位点の比率が大きい」ためです。本書では平場におけるリーチ判断が取り上げられていますが、精々ダマ満貫良形のテンパイでリーチする頻度が増える程度です。平場であってもそうなのですから、残り局数が少なく順位が変動しやすい局面であれば、なおのこと祝儀よりも順位を意識した手組、押し引きを心がけるべきです。

 逆に言えば、残り局数が少なく、なおかつ順位が変動しにくい局面であれば、祝儀を特に重視した打ち方が有力になる場合もあります。以前の記事で具体例を少し取り上げたのでよろしければそちらも御参照下さい。

余談

 本書の中で堀内氏が私に、『現代麻雀精神論』を書いて欲しいと言われています。福地氏には要らないと即答されていますが(笑) 精神論というほどでもないですが、「実力を伸ばすうえでの心得」的なものであれば機会があれば、『楽しく勝つための現代麻雀技術論』として今後取り上げたいと思います。また、令和版で新しく掲載されて筆者のコラムを読んで思うことがあったので、そちらは『新麻雀徒然草』にて取り上げます。

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